4月生まれはBダッシュ

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1793.html" target="_blank" title="B型肝炎ワクチン">B型肝炎ワクチン</a>の定期接種が、10月1日(土)から始まります。

予診票がなかなか届かないので、本日医師会に問い合わせたところ、「いま送るところでした」との返事。

B型肝炎ワクチンは、全部で3回接種します。その接種間隔は、次のように規定されています。

(1)1回目と2回目の間隔は27日間以上(4週間後に接種可能)

(2)1回目と3回目の間隔は139日間以上(20週後に接種可能)

10月1日から接種を開始すると、3回目は2月18日から接種可能という計算になります。

定期接種の対象は、今年4月生まれ以降の、0歳のお子さんです。

誕生日の141日前までに接種を開始しなければ、3回目の定期接種ができなくなります。

たとえば4月1日生まれの場合は、11月11日に接種を開始すれば、ギリギリセーフです。

体調不良など諸事情あって、3回目の接種が遅れ、未接種のまま満1歳になってしまう方も出てくるでしょう。

この場合、3回目の接種は任意接種となり、有料です。国による救済措置はありません。

厚労省のQ&Aには、次のように明記されています(一部字句改変)。

Q「1歳までに3回目の接種が完了しなかった場合、保護者等に対して3回目の任意接種を勧めるべきか」

A「保護者には十分なスケジュール管理をしていただき、1歳に至る前に3回接種を完了することが重要です」

かみ合ってませんね。つまりこうです。

Q「1歳までに3回終わらなかったらどうする?」→A「1歳までに3回終わることが重要です」

国は、臨機応変なことはしてくれません。定期接種対象者は、10月に入ったら早めに接種を開始しましょう。

診療の優先順位

当院の診療予約は、ネットと電話で受け付けていますが、もちろん、窓口に直接来院されてもOKです。

わざわざ朝から窓口まで来られて、熱が高いので診て欲しいと言う方は、早めに診察してあげたいものです。

ところが、窓口に直接来られる方が、必ずしも重症ではないところが、問題です。

夜中から具合が悪い方の多くは、朝8時の予約開始と同時に、ネットや電話で予約を入れてきます。

そういった方こそ、朝いちばんに受診していただいて、すぐに診察したいことろです。

しかし、予約せずに朝から直接来院して待っている、比較的軽症の方を、後回しにするのも気が引けます。

今日のような祝日はとくに、当院を初めて受診される方が多く、しばしば予約無しの飛び込みです。

ウチは予約制ですからお待ちください、と言って、最後の順番までお待たせするわけにもいきません。

かといって、直接受診すれば予約者よりも優先して診察するというのでは、予約システムが成り立ちません。

重症か軽症か、予約か予約外か、初診か再診か、なにか特別に事情があるかなど、複合的な判断に迫られます。

そして、どのようにうまく判断しても、全員が満足ということにはなりません。あちこちに不満が残ります。

開院してもうじき9年になりますが、診療順の決め方はいまだに、「予約順+臨機応変」です。

早く来たのに長く待たされている、と感じている方も多いと思いますが、それには事情があるのです。

もしも次回、ひどく具合が悪くて来院された場合には、きっと最優先で診察するはずです。

有機水銀入りワクチン

誤解を招くようなタイトルですが、誤解の無いようにお願いします。ワクチンは安全ですよ、という話です。

薬瓶(バイアル)入りのワクチンは、ゴム栓を注射針で貫いて、中身の薬液を吸い出して使用します。

2人分以上の含有量があるバイアルでは、1度針を刺した後、時間をおいてもう一度針を刺して薬を吸います。

針を刺す際にゴム栓を消毒しますが、それでも、針を刺すことで、内部が細菌に汚染される危険があります。

この汚染が原因で、多くの犠牲者が出た事件が起き、ワクチンには保存剤が入れられるようになりました。

いま、インフルエンザワクチンの多くが、保存剤入りです。保存剤にはおもに「チメロサール」が使われます。

チメロサールは、殺菌作用のある水銀化合物です。体内に入ると代謝されて「エチル水銀」に変わります。

「エチル水銀」は、水俣病の原因である悪名高き「メチル水銀」とよく似た名前の、有機水銀です。

このことなどから誤解され、チメロサールはかなり、毛嫌いされてきました。今もです。

そのことを考慮して、チメロサールフリー(含有なし)のインフルエンザワクチンも製造されてきました。

胎児への影響を心配する妊婦さんなどから、問い合わせの多いワクチンでした。

しかし今年は、全メーカーですべてのインフルエンザワクチンが、チメロサール含有になりました。

化血研が、震災の影響でワクチン原液の製造開始が遅れ、製造量が大幅減産となったためです。

他のメーカーが化血研の分を補って増産すべく、手間のかかるチメロサールフリーの製造を中止したのです。

私はしかし、これで混乱が鎮まると思っています。チメロサール騒動は、誤解から生じたものだからです。

その理由を挙げると、

(1)チメロサールの代謝物であるエチル水銀と水俣病のメチル水銀は、毒性がまったく異なる

(2)仮に毒性が同等としても、チメロサールのワクチンへの含有量はきわめて少ない

まず(1)は、純粋に医学的・生物学的な事実です。

例えるなら、メチルアルコールとエチルアルコールの違いのようなもの。前者は毒物であり、後者は飲物です。

次に(2)にも、たとえ話があります。それは、マグロの刺身との比較です。

1回のワクチン接種で、体内に入るエチル水銀の量は、約1μg前後と計算されます。

一方で、たとえばクロマグロの刺身ひと切れには、毒性の強いメチル水銀が約8μg含まれているそうです。

つまり自然界とくに水産物にはあちこちに有機水銀があり、人間はそれを食物の中から摂取しているわけです。

それなのに、科学的にはあまり意味の無いチメロサールフリーワクチンが製造されてきた理由は、ただひとつ。

科学的説明だけでは納得できない人に、安心してワクチンを接種してもらうための、ある種の方便なのです。

Facebookで誕生祝い

「56年前、僕を産んでくれて、ありがとう」

などという気恥ずかしいメールを、今朝、母宛に送りました。このようなことは、生まれて初めての試みです。

面と向かって言うことなど、とてもできないし、電話だって同じ。手紙だと仰々しい。

こういうとき、ちょうど良いのが、メールですね。

母は84歳、父は88歳ですが、最近iPadを買って、メールができるようになったようです。驚きます。

ところが、早朝にメールを送ったのに、夜遅くになっても何のレスポンスもありません。

たぶん、気がついていないのです。実家のiPadは、日頃は箱の中にしまい込んであるからです。

昭和一桁生まれの人たちなので、使わないモノはいつも収納しておくのです。次に使う時に気づくのでしょう。

Facebookは、友達が誕生日を迎えると、何か書き込みませんかと勧めてきます。

しかし私は、自分の誕生日の時に、そのような押しつけがましいことを求めてはいません。

なので、友達の誕生日にも、何もお祝いの言葉を書き込まないようにしています。この2,3年前からです。

だいいち、すべてのFacebook友達に等しく誕生祝いを書くという形式的な作業には、疑問を感じます。

かと言って、一部の友達にだけ書き込むのもどうかと思い、結局、だれにも書けなくなってしまったのです。

誰もが読めるタイムラインに「誕生日おめでとう」などと書き込むのは、どうしても違和感があります。

相手に気持ちを伝えたければ、個人宛のメッセージとして、「誕生日おめでとう」と書き込むべきでしょう。

それを敢えて、タイムラインに書き込むのは、自分の気遣いをことさらにアピールするようで、イヤなのです。

「中高年のリア充自慢にうんざりして、若者のFacebook離れが進んでいる」といわれるのにも、頷けます。

お医者さんがいっぱい

昔ほどじゃあないけれど、頼りになるのが医師会です。

なにしろ面倒見がいいし、保証も充実それが医師会。

あんた医師かい?、じゃあ医師会。

「あー、先生。すみません、ちょっとその、趣旨には賛同しますけど、文章がちょっと、ふざけてません?」

「面白いでしょ」

「ええ、面白いです。むしろ、すごく面白いです。ただ、ご年配の先生方に叱られるかと」

「ご年配って。じゃあ、若い先生方はどうだろ」

「バカ受けでしょう」

「じゃあ、いいじゃない」

「あー、いや、良くないですよ。長老の方々が当会を牛耳ってるんです。政治力、あるんです」

「第1回日本医師会文学賞」を受賞したのは良いのだが、おかげで機関誌に医師会のキャッチフレーズを書けと頼まれてしまった。それで仕方なく書いたのが、冒頭の文章だ。

「ともかく、いちど理事会に諮ってみたらどう?」

私がそんな意地悪を言ったものだから、事務局のタグチ君は、しぶしぶ理事会に持ち込んだらしい。

そしたら「昔ほどじゃあないけれど、というのが、スカン」という意見が多かったようだ。

三行目のダジャレは、むしろ好意的に受け入れられたという。なんだ、重鎮の方々もユーモアあるじゃん。

医師会長の大英断で、私の原文がそのまま機関誌に掲載された。しかも、大好評。ほらね。

親しみが持てるとか、一般の方にもアピールしやすいとか、ともかく、反対意見がほとんどなかったとか。

そしたらやっぱり、タグチ君が来た。

「先生、すみません。先生が正しかったです。バカ受けです。もう、先生すごいです」

「じゃあさ」と私は切り出した。「『日本医師会雑誌』という機関誌の名称も、この際、変えたらどう?」

「あ、いや、それはどうかと」

「どうして?」

「まあその、歴史といいますか、伝統といいますか。機関誌名を変更する必然性もないですし」

「そんなことないよ。正式名称はそのままでも、ほら、愛称を付けてもいいんじゃないの?」

「愛称ですか」

「国民にウケるよ。それっていまどき大事でしょ?」

「親しみのある愛称は、たしかにいいかもしれませんけどね。先生もう何か、アイデアあるんですか?」

「わかる?」

「え、マジですか。あるんですか。じゃあ、いちおう聞かせてくれますか?」

「お医者さん」

「えー?」

「が」

「が?」

「いっぱい」

「はあ?」

「お医者さんがいっぱい、どう?」

「お医者さんがいっぱい、どう?、って言われましても、まるで絵本のタイトルじゃないですか」

「あ、ほんとだ。たしかに。となると、もう使われてるかもなぁ。あとでググっとこう」

「いや、そういう問題じゃなくて、なんていうか、その」

「幼稚?」

「そう!。じゃなくて、子どもっぽいですよ」

「同じじゃん。でもね、タグチ君。それぐらいに飛躍しないと、愛称の意味ないっしょう」

「すみません、ちょっとしたダジャレなんでしょう?。先生、私もう、余裕ないです」(★)

———

長々と、ヘンテコリンな文章を、すみません。

今朝見た夢をだいぶデフォルメして、物語にしてみました。続きはありません。★のとこで目覚めたので。

子宮頸がんワクチン復活?

読売新聞の「ヨミドクター」で、子宮頸がん予防(HPV)ワクチン関連記事が特集されていると聞きました。

見てみると、最近の記事は、論調がずいぶん勧奨接種再開へ向かっている印象があります。時間順に書くと、

「ブッシュ前大統領、子宮頸がんワクチンの重要性訴える…都内で講演」(5月19日)

 厚労省を動かす外圧になるとも思えませんが、メディアも冷静さを取り戻しつつあるような記事です。

「子宮頸がんワクチン、厚労省の副作用研究に「疑い」…信州大が調査へ」(6月28日)

 ワクチンの副作用研究の代表者に<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1732.html" target="_blank" title="捏造疑惑">捏造疑惑</a>。ワクチン反対派には、かなり痛いニュースのはず。

「子宮頸がんワクチン、体の痛みとの因果関係判断を撤回「分析は困難」」(6月28日)

 名古屋市が、接種と副作用の因果関係は不明、といったん発表した調査結果を、なぜか撤回。うやむやへ。

「子宮頸がんワクチン被害64人が<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1643.html" target="_blank" title="提訴">提訴</a>へ…今月27日、国と2社に賠償請求」(7月13日)

 副作用研究に捏造があろうと、もはや関係なしか。

「2000~03年生女子で子宮頸がんリスク上昇か」(7月26日)

 このままでは日本の女性は大変なことになる、という阪大の分析結果。こういう記事が、いちばん大事。

「子宮頸がんワクチン、勧奨再開を求める…世界の研究者341人が厚労省に」(8月30日)

 日本のワクチン行政は、少なくとも諸外国から見れば、非常識で非科学的だと。

「ワクチンで防げる悲劇を見過ごしていいの?」(8月31日)

 過去にも他のワクチンが、副作用という濡れ衣を着せられてきた歴史を紹介する、長崎大教授のご意見。

「HPVワクチンを打った後、長引く心身の不調を訴える患者さんの診療」(9月2日)

 ワクチン接種とは関係なく、若い女性には、ストレスが原因でさまざまな体の変調が起きやすい、という話。

科学的評価がまとまり、メディアが論調を変え始めたのなら、動くのは今でしょう、厚労省の方。

MRワクチン品薄

毎日のように、成人の方が麻疹/風疹混合(MR)ワクチン接種のために来院されます。

まったく同じ書き出しのブログを、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-619.html" target="_blank" title="3年前">3年前</a>にも書きました。当時は、風疹の大流行が社会問題でした。

今回は、昨年「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1278.html" target="_blank" title="排除">排除</a>」されたはずの麻疹。千葉や関空についで、尼崎市の保育園でも集団感染騒ぎです。

それらの国内発生が、すべて同一の感染源によるものか、複数ルートなのか、まだはっきりしていません。

驚いたことには、関空従業員の発症者33名のうち13名は、MRワクチンを2回以上接種していた人でした。

つまり、たとえワクチンを2回接種しても、十分な免疫を獲得・維持できているとは限らないということです。

その報道をうけて当院で緊急検査をしたところ、職員のうち3名は、麻疹ウイルス抗体価が基準値以下でした。

医療従事者に限らず、免疫の無い成人は、なるべく早めにワクチンを接種すべきです。

メディアもそのように報じるので、この1,2週間ほどは、成人のMRワクチン接種希望者が増えています。

もちろん、接種を最優先すべきなのは、第1期定期接種対象の1歳児であることは、言うまでもありません。

ところが、成人の接種者が増えたこともあって、MRワクチンが先週ぐらいから品薄になりました。

今週はもう、ほとんど入荷の見込みが立たなくなりました。薬品卸の流通はほぼ、止まっているようです。

3年前の風疹騒ぎのときよりも、ずっと深刻です。緊急事態です。当院の在庫も、そう多くありません。

もはや、成人へのワクチン接種は制限しなければなりません。小児優先モードに全面シフトです。

1歳でMRワクチン未接種のお子さんは、できるだけ早く、接種を受けてください。

来月からは、B型肝炎ワクチンの定期接種と、インフルエンザワクチンの接種も始まります。

医療機関は、だいぶ混乱しそうです。麻疹の発生が、これ以上拡大しないことを祈るしかありません。

シン・ゴジラを観る

近所の映画館「TOHOシネマズ光の森」が、震災からようやく復旧して、本日オープンしました。

再開を祝ってオープン初日の今日、朝いちばんの上映を観に行くのが近隣住民の勤めでしょう。

夫婦のどちらかが50歳以上なら1100円、という割引特典を利用し、ネット予約して行きました。

これがあと4年もすれば、私一人でも、いつでも1100円になるのです。その歳(還暦)が楽しみです。

観たのはもちろん、話題の『シン・ゴジラ』。なかなか面白い社会派ドラマでしたね。えっ、怪獣映画?

難を言うなら、倒壊した家々の映像が、つらい。熊本地震を思い出してしまいます。

春の連休に封切られていたら、とても見る気にならなかったでしょうが、どうせ当時は映画館も壊れてました。

監督の庵野秀明氏は、私と同じ山口出身、しかも同い年。そんなヤツいたかなあ。あ、高校が違いました。

しかし少年期には、もしかすると私は庵野氏と近い空間にいて、ニアミスしていたかもしれません。

帰宅後に、比較のため、録画しておいた初代『ゴジラ』を観てみました。1954年の白黒映画です。

夜のシーンが多いため、白黒のゴジラが黒光りして妙に生々しく、決してCGには劣らない迫力でした。

銀座和光をゴジラが破壊するシーンには、和光本社が激怒したらしいですが、もちろん今なら逆でしょうね。

初代ゴジラはラストで完全に死滅したので、第二作では「別のゴジラもいた」という、やや苦しい設定でした。

その点、『シン・ゴジラ』は、ぬかりない。

Suicaのタネ

iPhone 7に搭載されるというFeliCa対応機能は、とくにSuicaに対しては、特別扱いのようですね。

QUICPayやiDは、利用時に指紋認証(Touch ID)が必要ですが、Suicaの場合にはそれが不要とのこと。

それどころか、iPhoneがスリープ状態でも、バッテリーが切れても(しばらくは)使えるそうです。

それって便利だけど、紛失したら大変ですね。電車内にスマホ置き忘れたら、もう最悪。

私がJR東日本を利用する機会はきわめて少ないですが、Suicaは他の交通系カードとの相互利用ができます。

九州では、JR九州の「SUGOCA」、福岡市交通局の「はやかけん」、西鉄の「nimoca」がそれです。

ということは、iPhone 7のSuicaでも、同じような相互利用ができると期待しています。わからんけど。

Suicaがらみで思い出したのは、「スイカのタネを食べると盲腸になる」という、子どもだましの都市伝説。

ネットで調べると、「植物のタネが盲腸(虫垂炎)の原因だったのは0.4%だった」という研究が出てきます。

私の、数少ない虫垂切除術執刀経験(15例ぐらい)では、タネが虫垂に詰まっていた例はありませんでした。

しかし、虫垂の壁に魚の骨が刺さって重症化していた化膿性虫垂炎なら、執刀した経験があります。

切除した組織(標本という)は、執刀医が自分でその詳細を確認し、スケッチするのが、外科医の流儀です。

私はその日、縦に切り開いた虫垂に太い魚の骨が突き刺さり、外部にまで突き出ている絵を描きました。

骨を取り出して確かめると、どうやら鯛の骨のようです。あとで患者さんに尋ねると、たしかに鯛を食べたと。

それ以来私は、鯛を食べるときには、とくによく注意するようにしています。

国が10万年間管理する

原子力規制委員会はこのほど、原子炉の制御棒などの廃棄物の処分の基本方針を決定しました。それによると、

(1)地下70メートルよりも深く埋めて、電力会社に300〜400年間管理させる

(2)その後は国が引きつぎ、10万年間、掘削を制限する

「電力会社に数万年間管理させるのは現実的ではない」との理由で、300〜400年にしたそうです。

「あとは国が引きついで、10万年間管理してやる」という、その根拠の無い太っ腹な心意気に、打たれます。

まあツッコミどころが多すぎて、笑うしかありませんが、笑って済まされる問題でもありません。

人類が電気を利用し始めたのは200年前。日本初の電力会社「東京電燈」が設立されたのは130年前のこと。

その、わずか130年ほどの歴史しかない電力会社に、あと400年任せるとは。

400年といえば、今夜の「真田丸」が描いていた関ヶ原の戦いは、今からおよそ400年前のできごと。

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1174.html" target="_blank" title="軍師官兵衛">軍師官兵衛</a>」では、最終回が関ヶ原でした。たった1回で描くのはもったいないと、2年前に書きました。

ところが今日は、戦そのものをほとんど描写しないという、あり得ない展開でした。

これまでに、関ヶ原を素通りした大河ドラマがあったでしょうか。まったく三谷幸喜は、常識外れです。

それ以上に常識外れなのが、国が10万年間管理するという話。

だから、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-398.html" target="_blank" title="前にも言った">前にも言った</a>でしょう。ネアンデルタール人の時代から今までが、およそ10万年ですよ。

いったい、10万年後に放射性廃棄物を管理してる人って、いったい何者なんでしょうね。人でしょうか。