ヂアミトール

某病院で点滴に混入されていた「異物」あるいは「界面活性剤」の正体は、「ヂアミトール」でした。

「ヂアミトール」は、「ベンザルコニウム塩化物」を主成分とした、病院でよく使われる消毒液の商品名です。

それで思い出したことがあります。以前、「ぢ」で始まる日本語が無い、と<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-159.html" target="_blank" title="書いた話">書いた話</a>の続きです。

あれは熊本市民病院のICUで、仕事の合間に国語辞典を読んでいたときの、驚愕の発見でした。

「『ぢ』で始まる日本語が無いぞ!」と私たちが興奮して大騒ぎしてたら、看護師が近寄ってきて言うのです。

「ヂアミトールがありますけど」

そういう彼をよく見ると、「ヂアミトール」のボトルを手にしています。よって私たちは叫び直しました。

「『ぢ』で始まる日本語が、『ヂアミトール』以外に無いぞ!」

もちろん、「『ぢ』で始まる日本語が無い」というのは、あくまで一般的な国語辞典レベルの話でしょう。

「ヂアミトール」の「ヂ」からは「di」を連想します。「2」を意味する接頭語です。「3」なら「tri」です。

ついでに言えば、1,4,5,6,7,8,9,10はそれぞれ、mono, tetra, penta, hexa, hepta, octa, nona, decaです。

では、「di」で始まる専門用語の場合は、「ジ」ではなく「ヂ」を使うのかというと、そうでもないようです。

たとえば「di」から始まる化学物質は、カタカナで書くときには「ジ」が使われるのが一般的のようです。

「ニトロ基」が2つ(di)付いた「ベンゼン」は、「ジニトロベンゼン」という具合。

おそらく「ヂアミトール」は商品名だから、国語審議会のルールが及ばず、「ぢ」で始まっても平気なのです。

今回の事件で市民権を得て、唯一の「ぢ」で始まる言葉として「ヂアミトール」が国語辞典に掲載されるかも。

ところで、その「ヂアミトール」は、「アミトール」という物質が2つ(di)結合した構造なのでしょうか。

確認のため、製造元である丸石製薬のサイトを見て驚きました。

「ヂアミトール」の英語表記が「GERMITOL」なのです。「ヂ」を使っておきながら、これはないでしょう。

千早赤阪村

「千早赤阪村(ちはやあかさかむら)」がいま、一部で話題になっています。

大阪府南河内郡千早赤阪村。奈良県との県境に接し、和歌山県境にも近い。つまり、かなりの田舎です。

話題になっているのは、10月から始まるB型肝炎ワクチンの定期接種に関しての、村独自の助成制度です。

千早赤阪村のサイトの新着情報を見ると、現時点でのトップ記事のタイトルは、

「B型肝炎ワクチン定期接種化に併せて小学6年生まで任意予防接種費用の助成を拡大(全国初)」

「全国初」と書くところが、とても自慢気です。いやしかし、とても画期的なことです。その要点は、

(1)もともと村独自で、2歳までの子どものB型肝炎ワクチンの接種費用を助成していた(これも画期的)

(2)WHOはすべての子どもへの接種を勧告しているのに、日本の定期接種は対象が0歳児に限定されている

(3)そこで、10月からの1年間、小学6年生までの全員にキャッチアップ接種を行う

(4)このような費用助成を行うのは、全国初である

例の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1817.html" target="_blank" title="キャッチアップ接種">キャッチアップ接種</a>」です。これを小学6年生までに拡大しようという、きわめて太っ腹な制度です。

平成22年の統計では、村の人口6,015人、うち15歳未満は609人。

現在は推計人口が5,281人に減っているので、小学6年生以下は400人余りと推測できます。

助成額は1人1万5千円なので、約600万円を村が負担するという計算です。

人口規模に比例させて考えると、熊本市だと8億円以上に相当する助成です。けっこうな額ですね。

その心意気を応援しようと、今日は千早赤阪村にふるさと納税をしました。お礼の品は「熊野牛」です。

羮に懲りて膾を吹く

昨日のブログ「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1820.html" target="_blank" title="膾を吹くワクチン行政">膾を吹くワクチン行政</a>」の「膾」が読めなかったという人、いたと思います。「なます」です。

私も少し前まで読めませんでした。「なます」と入力したらこの字が出たので、驚いたぐらいです。

「読めるけど書けない」漢字が多いのも問題ですが、いまは「読めなくても書ける」時代なのです。

パソコンで「あつもの」と入力するだけで、「羮に懲りて膾を吹く」という変換候補が出てきます。

字を知らなくても読みの一部を知っていれば、このような難しい漢字の故事成語を簡単に書くことができます。

こんなことではしかし、いつまでたっても、「羮」も「膾」も、まともに読み書きすることができませんね。

「羮」とは熱い吸い物のことだそうですが、「熱物」ではなく「羮」という一字だからこそ味わいがあります。

「膾」は細切り肉のことだそうで、私がイメージするおせち料理の「紅白なます」とは少し異なります。

まあしかし、「熱物」であっても「紅白なます」であっても、故事成語の言わんとすることは伝わります。

「アツアツの料理でヤケドした人は、なますを食べるときでさえ吹いて冷ます」ということですね。

ところで、この故事成語が、楚の国の人「屈原(くつげん)」の言葉に由来することを、最近知りました。

だいぶ前に「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-579.html" target="_blank" title="ちまき">ちまき</a>」の起源について書いたときに登場した、あの屈原です。妙な再会です。

屈原が楚の王に助言をしたところ、讒言に遭って左遷され、再び助言してもまた讒言に遭って疎外されます。

絶望して放浪中、楚を憂えた詩の中に「羮に懲りて膾を吹く」が出てきます。詩の意味はこんな感じです。

「自分はいちど疎まれても、気持ちを変えず忠誠を誓い続けた。羮に懲りて膾を吹くような人間ではない」

屈原にしてみれば、「羮に懲りずに、また羮を食え」ということでしょうか。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1774.html" target="_blank" title="猫舌">猫舌</a>の私には、厳しい話です。

膾を吹くワクチン行政

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1186.html" target="_blank" title="子宮頸がん予防ワクチン">子宮頸がん予防ワクチン</a>(HPVワクチン)は、3年前から積極的勧奨接種が止まったままです。

「複合性局所疼痛症候群(CRPS)」がこのワクチンの副反応であると、疑う人は今も疑い続けています。

医学的には、接種を再開すべきことは自明なのですが、国はまだ動かず、国際機関からは批判を浴びています。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-81.html" target="_blank" title="ヒブと小児用肺炎球菌ワクチン">ヒブと小児用肺炎球菌ワクチン</a>は、2011年に定期接種が始まった直後に、接種が1カ月ほど中断されました。

これはおそらく、ワクチンとは無関係の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-100.html" title="乳幼児突然死症候群">乳幼児突然死症候群</a>(SIDS)」を、副反応と見誤ったためでした。

あまりにも理不尽な濡れ衣であることに国も気づき、接種中断期間は1カ月だけで済みました。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1607.html" target="_blank" title="日本脳炎ワクチン">日本脳炎ワクチン</a>もかつて、積極的勧奨接種が中断しました。2005年から2010年までの約5年間です。

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-610.html" target="_blank" title="ADEM(">ADEM(</a>急性散在性脳脊髄炎)」という副反応がその原因でしたが、実は詳細がよくわかっていません。

ADEMの危険の少ない新ワクチンが開発され、いまでは対象年齢をぐっと広げた特例接種も行われています。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1417.html" target="_blank" title="おたふくかぜワクチン">おたふくかぜワクチン</a>を混合したMMRワクチンの定期接種は、髄膜炎が頻発し、1993年に中止されました。

現在は、より副反応の少ないおたふくかぜワクチンが、任意接種で使われています。

しかし国は、髄膜炎によほど懲りたのか、なかなか定期接種を再開せず、子どもを難聴の危険に晒しています。

戦後、予防接種法が制定された1948年、開始したばかりのジフテリアの予防接種で、大惨事が起きました。

「無毒化」ができていなかったワクチンによって、84人の幼児がバタバタと、悲惨な死に方をした事件です。

製造ミスと手抜き検査と、役所の連絡の不備と危機感の欠除が重なった、人類史上最悪のワクチン事故です。

真相は隠蔽され、国はメーカーに責任を押しつけ、遺族は補償金で抑え込まれ、強引に幕引きが図られました。

民事訴訟は起きず、刑事罰はメーカーの責任者にのみ課され、厚生省(当時)は責任を逃れました。

この重大なワクチン事故によって、厚労省には、副反応を極度に怖れる体質が染みついたのかもしれません。

とは言え、ジフテリア予防接種禍は不良品による薬害であり、HPVワクチンの問題とはまったく異なります。

なのに世界中で接種が行われているHPVワクチンに対して、厚労省はいまだに安全宣言が出せないのです。

自動運転の倫理

暴走トロッコが来るが、自分がポイントを切り替えれば誰が犠牲になるかを変えられる、という究極の選択。

この、いわゆる「トロッコ問題」は、日頃の一般的な道路交通においても遭遇し得る、身近な問題です。

とくに最近は、自動運転車のプログラムに関連して、この問題がたびたび論じられるようになってきました。

今朝の日経も、フィナンシャルタイムスの記事からの引用を取り上げていました。

しかしその前に、自動運転ではなく日頃の運転で、自分ならどうするかを考えておかなければなりません。

車を運転中、サッカーボールを追いかけた子どもが、左の路地から車の直前に飛び出してきたとします。

急ブレーキだけではとても間に合わないと思えるほどの近距離なので、思わずハンドルを切ります。

対向車がいなければ、迷わず右にハンドルを切るでしょう。では、対向車がいたらどうするか。

それがバイクか、軽乗用車か、自転車か、普通乗用車か、バスかで、自分と相手の被害がまったく異なります。

対向車がダンプカーなら、たぶん自分以外には死傷者は出ないでしょう。

しかし対向車が軽乗用車なら、しかも子ども連れが乗っていたら、正面衝突は大惨事を招きかねません。

では、まっすぐ子どもをはねた方がマシなのか。これはトロッコ問題と同様の、ジレンマです。

しかもこのような究極の判断を、瞬時にくださなければなりません。そんなことが私にできるでしょうか。

自動運転車の場合、瞬時の判断は得意です。だから、どのような選択をするかは、プログラムしだい。

メーカーがその責任を負うのがイヤなら、運転者があらかじめ設定しておくような仕様になるかもしれません。

事故に遭遇する前から、自動運転車のドライバーは究極の選択を迫られるわけです。

トイレットペーパー

決して贅沢するわけではありませんが、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-76.html" target="_blank" title="トイレットペーパー">トイレットペーパー</a>だけは、あまり安物を使いたくありません。

安物はおおむね紙質が硬く、痛いのです。お尻(肛門付近)の皮膚粘膜を傷付け、炎症を起こしてしまいます。

現にいま、そうなっています。朝晩、オロナインH軟膏を塗らなければなりません。

自分でそんな粗悪なペーパーを買うことはありませんが、もらい物のペーパーがしばしば、ひどい安物です。

古新聞と交換でもらうヤツとか、ガソリンスタンドでポイントが貯まったときにもらうのも、そう。

サービスとしてそのペーパーをくれるのでしょうが、残念なことに、逆効果です。

景品・賞品として選ぶのであれば、もらった人に喜ばれる品にすべきでしょう。

そんな粗悪品、もらわなければ良いのでしょうが、私、貧乏性なので、もらえる物はもらうタチなのです。

硬いペーパー以外に私が嫌いなのは、2枚重ねのペーパーの、その2枚がすぐ分離するヤツです。

グルグル回しているうちに、2枚の片方だけが回ってしまい、もう一方が周回遅れになったりします。

このようなペアは、ミシン目が微妙にずれてきます。切り取る時に失敗しやすくなり、イラつきます。

この周回遅れを是正するのは意外と難しく、忙しい朝のトイレタイムで、余計な手間がかかります。

学生の頃、トイレットペーパーを切らしたときにティッシュペーパーを使ってましたが、これはいけませんね。

水に溶けないものを流しては、排水口を詰まらせる原因になります。

昨年、クリニックの排水が悪くなり、専門業者に対処を依頼したら、とんでもないことが判明しました。

流しやトイレからの配水管から下水道へつながる経路に、バレーボールの大きさの塊が詰まっていたのです。

それはおそらく紙オムツの塊でしょう。つまりがほどけた瞬間、激流と共に、塊は下水道へ流れて行きました。

震災で、マンションのトイレの排水路が損傷し、詰まってしまった人の話を聞きました。

101号室のその人のトイレから、201号・301号・401号・501号のトイレの汚水が、全部出てきたそうです。

キャッチアップ接種

来月から始まる、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1813.html" target="_blank" title="B型肝炎ワクチン">B型肝炎ワクチン</a>の定期接種。その対象年齢の「狭さ」が杓子定規でいただけません。

今年4月以降に生まれた0歳児だけを対象とするなど、まったく了見の狭い話。

保育園などで集団感染することがわかっているので、できるだけ幅広い子どもたちに接種すべきです。

たとえば最初の1年間ぐらいは、1歳から6歳ぐらいまでの子どもたち全員に接種してしまえばいいのに。

このように、本来の定期接種対象外の方を救済するための接種を、「キャッチアップ接種」と言います。

とくに新しい定期接種の導入初期には、幅広い年齢層に、一気にキャッチアップ接種を行うべきです。

その後は、決められた年齢の対象者にだけ、毎年粛々と接種を続けていけばいいじゃないですか。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1047.html" target="_blank" title="水痘ワクチン">水痘ワクチン</a>が2年前から始まったときには、形ばかりのキャッチアップ接種が行われました。

しかし、最初の半年だけ定期接種の対象年齢を2年ほど拡大するという、ケチな特例措置でした。

こんなもの、もっと幅広く子ども全員に無料で接種したら、日本からあっという間に水痘が駆逐できるのに。

成人用の肺炎球菌ワクチンだって、65歳以上の高齢者に1回ずつ接種機会を設けるという制度が、ケチ臭い。

おまけに対象年齢に誤解を招きやすいので、その唯一の接種機会を逃した高齢者が大勢います。どうするの。

麻疹も問題です。以前キャッチアップとして行われたMRワクチン第3,4期の接種率は、90%を切っています。

定期接種を打ち損ねた子どもたち全員に、この機会に一気に接種してしまいましょうよ。もちろん無料で。

10月から2ワクチン開始

インフルエンザの予防接種のネット予約受付を、一昨日から始めています。もうそんな季節になりました。

今日はかなり暑かったですが、もう北九州市など一部では、インフルエンザの患者が出始めているようです。

接種は10月1日からの予定です。ワクチンの仕入れ値が昨年と同じなので、接種料金も<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1451.html" target="_blank" title="昨年と同額">昨年と同額</a>にしました。

当院開院当初は、市内有数の低料金で接種していましたが、徐々に改め、昨年からはほぼ他院並みです。

あまり安すぎると、日頃かかりつけでない方が大勢おしかけて、かかりつけの方が接種しにくくなるからです。

ワクチンの納期はまだ決まっていません。たぶん9月末までには届くはず。これは毎年ギリギリなのです。

国がワクチン型を決定したのが6月7日。流行型を予測するので、あまり早く決定できない事情もあります。

各メーカーは、それから急いで作り始めるため、どうしても発売が9月下旬になるのです。

万一、製造したワクチンが国家検定にパスしなければ、納期が大幅にずれ込んでしまいます。

以前、私が発注したワクチンの初期ロットが検定にパスせず、慌てて他社の製品を発注したことがありました。

とくに<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1470.html" target="_blank" title="昨年は">昨年は</a>、化血研のインフルエンザワクチンの出荷が大幅に遅れ、大混乱しました。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1811.html" target="_blank" title="今年も">今年も</a>化血研の製造が遅れていますが、その分、他メーカーがカバーして増産体制なので、問題はなさそう。

10月からは、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1813.html" target="_blank" title="B型肝炎ワクチン">B型肝炎ワクチン</a>の定期接種も始まるので、予防接種の希望者が混み合うかもしれません。

それにしても、国はどうして、新しい定期接種を10月から始めるのでしょう。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1126.html" target="_blank" title="水痘ワクチン">水痘ワクチン</a>もそうでした。

インフルエンザワクチンの接種と重なって混乱必至だと、気付かないのでしょうかね。

コリオリの力

ここのところ、雨の日が多いです。それに今年は、台風の当たり年。現時点の上陸数6は、今世紀第2位です。

つい2カ月前には、今年は台風の発生が遅いだの、数も少ないだろうなどと言われていましたけどね。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1421.html" target="_blank" title="昨年の15号">昨年の15号</a>のような、強烈な台風の熊本直撃はいまのところありませんが、まだ油断はできません。

地震で被災して修復中の住宅などのことを考えると、今年の台風はぜひ、熊本を避けていただきたい。

日本中に大きな被害をもたらした16号は、九州の南を通過したので、熊本への被害はわずかでした。

台風が左巻きの渦なので、そういうことになります。そのかわり鹿児島や宮崎には大雨が降りました。

なぜ左巻きなのかは、中学校か高校で習ったように、「コリオリの力」によるものです。

「何オリ?」という方に、簡単にご説明したいところですが、文章だけでは無理。図解が必要です。

「あれでしょう? 餃子みたいなパスタ」「それはラビオリ」

「コリオリの力」については、申し訳ないですが、ググって分かり易いサイトを見つけてください(不親切)。

大学とか科学館とかに、「フーコーの振り子」がよく設置してありますね。

コリオリの力によって、振り子の振動方向がだんだんずれていくことを示し、地球の自転を証明する装置です。

風呂の栓を抜いたときにできる渦の向きも、台風と同じく左巻き、という「定説」を子どもの頃に聞きました。

しかし残念ながら、風呂の水に作用するコリオリの力は、その他の要因にかき消される程度とされています。

浴槽の形状とか、栓を抜くときのちょっとした水流の乱れとか、そっちの方が渦の向きを決定するようです。

つまり、渦がどっち向きになるかは、その時々の「オリオリの力」によるものなのです(上手くない)。

外山滋比古

外山滋比古氏の近著『知的生活習慣』を昨日読みましたが、91歳(執筆時)とは思えない、新鮮な内容でした。

何歳になっても、こういうフレキシブルでユニークな思考ができる人って、いいですね。

そういえば高校時代に、「富山」ではなく「外山」と書いて「とやま」と読むことを知り、驚きました。

どれほど珍しい名字なのか、今はそんなことを調べるサイトがあるので、信頼性はともかく、調べてみました。

すると驚いたことに、「外山」という名字の全国順位(?)639位に対して、「富山」は874位。

ありゃ、外山の方がメジャーじゃないですか。

「外山」の語源は「戸山」と同義で、「戸」=入り口、から、奥山の対義語で人里に近い山のことだとか。

近頃クマやサルが出没するのも、外山ということでしょうか。

「計山」と書いて「とやま」と読む名字の方に、最近出会いました。

「時計」の「と」だな、と最初は思ったのですが、よく考えたら「時計」の「と」は「時」の方。

「計」を「と」と読むとは、いったいどういう理屈なのでしょう。手持ちのどの<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1422.html" target="_blank" title="漢和辞典">漢和辞典</a>にも出ていません。

「とやま」の読みで思いついた名字を調べてみると、その順位と全国人数(概算値)は、

外山 639位(31,000人)

富山 874位(21,400人)

戸山 6608位(1,400人)

登山 8100位(1,000人)

砥山 33553位(90人)

渡山 34937位(80人)

計山 79091位(10人)!

いやはや、計山さんって、2,3世帯しかいないじゃないですか。

ちなみに、自分ではとても珍しいと思っている「鶴原」は、5002位、2,100人。そこそこ居ますな。