「恋の、カビ・プロテクト運転を行います」
もう何年も前から、ときどき洗濯機の方から聞こえてくる、きっと聞き間違えている音声ガイダンスです。
「恋の、カビ・プロテクト運転」って、なんか「恋のマイアヒ」を思い出すような、楽しげな響きですよね。
以前「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1693.html" target="_blank" title="検索しない楽しみ">検索しない楽しみ</a>」があると書いたように、こういう疑問は、解明するのがなんとなくもったいない。
でも先日、正しい音声内容がわかってしまいました。「恋の」ではなくて「ピコイオン」でした。な〜んだ。
東芝が、パナソニックの「ナノイー」に対抗して押し出している、二番煎じか三番煎じのアレですか。
英語の “pico” は、頭にアクセントがあって、「ピーコウ」とか「パイコウ」のように、発音します。
なので「ピ」の部分を聞き逃したりはしません。
ところが日本語の「ピコイオン」は、「カブトムシ」と同じような「中高型」のアクセント。
しかも語頭が「パ行」なので、よけい聞き取りにくく、アクセントのある「コイ」が際立つのでしょう。
そうえいば英語では、語頭の “p” の音を発音しない単語が、よくありますね。とくに医学用語に多い。
心理学 “psychology” は「サイコロジー」だし、肺炎 “pneumonia” は「ニューモニア」です。
しかしドイツ語では、心理学 “Psychologie” は「プシヒョロギー」。語頭の “P” も、律儀に発音するのです。
ついでに「ヒョロギー」のところで脱力しそうになりますが、私はその発音、わりと好きです。
馬力を表す単位「PS」の「P」は、ドイツ語で馬の意味の “Pferd” で、「プフェルト」のように発音します。
“Pf” で始まるドイツ語の単語はけっこう多く、「プフ」を正しく発音するのは、なかなか難しいです。
本当は「プフ」ではなく、「フ」を言う準備をして唇を閉じて「プ」と言う感じ、だとか。できんけど。