人間ドックとコスト

「人間ドッグ」と言う人が時々いますが、間違いです。それでは「人間犬」です。正しくは「ドック」です。

「ドック」は本来、船舶の「製造」や「修理」などを行う場所ですが、人間ドックで行うのは「点検」です。

点検によって不具合(病気)が見つかった場合、必要ならその治療を行うことになります。

しかし生活習慣病については、その基準に<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-943.html" target="_blank" title="異を唱える意見">異を唱える意見</a>が出ており、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1482.html" target="_blank" title="面倒なこと">面倒なこと</a>になっています。

さらにガン健診も反論のある分野なのですが、私はやはり、早期発見早期治療を希望します。

そんなわけで今日は久々に、「PET-CT検査」を受けました。ガンを見つける検査ですが、問題もあります。

(1)被曝する

(2)すべてのガンが必ず見つかるとは限らない

(3)高額

こういった検査に否定的な人は、しばしば社会全体の検査コスト、とくに費用対効果を問題にします。

たとえば、人間ドックでガンが見つかった、という人が100人に1人いたとします。総費用は10万円とします。

その1人のガンを見つけるために、10万円x100人=1千万円かかったと、そういう計算になります。

しかし私は、そうは思いません。ガンが見つからなかった人も、安心を得ることができたからです。

医療コストを考えるとき、治療につながらなかった検査は無意味だと考えがちですが、そうではないのです。

現に私はいま、何も見つからなかった検査で、ちっとも損をした気分にはなっていません。