被災した熊本市民病院は、現地建て替えではなく、移転して新築する方針だと、大西市長が明らかにしました。
震災前には、現地で建て替える計画がありましたが、その工事は、大西市長によって昨年凍結されていました。
大西市長はもともと、市民病院を移転したかったのでしょうか。
市民病院は市民のための病院なので、熊本市電の電停に近い現在地は、とても良い立地と考えられてきました。
その利便性を捨ててでも移転するのは、広い敷地を確保して、駐車場問題を解決したいこともあるでしょう。
あるいは、移転予定地にはまた別のメリットがあるのかもしれません。
移転予定地は、陸上自衛隊西部方面総監部がある健軍駐屯地に隣接し、消防署と警察署もすぐ近くです。
防災意識や災害医療への期待が高まっている今、この地区への移転は、たしかに違和感がありません。
そこには現在、国家公務員宿舎が建っています。最初に、その取り壊しが必要です。立ち退きはどうするのか。
と思ったら、12棟の公務員宿舎のうち、9棟は未使用(空家)とのこと。そのことに改めて、驚きます。
今回のことがなければ、ずっと未使用のままだったのか。こんな形で、国のムダが露呈してしまいましたね。
あるいは、いざというときに役立てるために、一見ムダな土地を温存していたとでもいうのでしょうか。
自衛隊や消防署に隣接した立地を生かして、この際、災害医療にめっぽう強い病院を目指してはどうでしょう。
すでに定評のある周産期母子医療と、新たに救急救命医療が、新生市民病院の2本柱になればいいと思います。
(追記)
遅ればせながら5月15日になって、熊本市のサイトに、病院再建計画が詳しく示されていることを知りました。
私が偉そうに書いたことは、ほとんど二番煎じでした。ちょっと恥ずかしいかも。