安否情報

大規模な災害が起きたときには、被災地に住む親戚や友人の安否を、できるだけ早く確認したいものです。

また私たちのような被災者も、自分の安否情報を、被災地内外に住む親族や友人に知らせたいもの。

しかし全員が電話をかけあい、しかも長電話をしたのでは、回線がパンクしてしまいます。

最近は、電話会社の災害用伝言サービスとか、メールやSNSを利用するなど、連絡手段は増えて来ました。

今回、幸いに私はネットが使えたので、Facebookで自分の安否情報を拡散することができました。

最初の地震(結果的には「前震」)直後に、Facebook友達から「無事」だという情報が届きました。

見ると、「Facebook災害時情報センター」に「熊本県の地震」というものが立ち上がっています。

私もすぐ、「無事です」ボタンをクリック。これによって、多くの方に、私の無事が伝わったはずです。

ここまでは、まあ、よかった。

問題は、その地震の28時間後に起きた「本震」です。前震をはるかに凌ぐ、激しい揺れでした。

これによって、震災被害は一層壊滅的になりました。自宅もクリニックも、本震で新たな被害が出ました。

ところが、Facebookを見ると、私はすでに「無事」ということになっています。友達もみな。

つまり、前震後の安否情報が、あたかも本震後の安否情報のように、掲載され続けているのです。

本震後に、安否情報も一変した可能性があるのに、古い情報を流し続ける今のシステムには、問題があります。

新たな災害が起きたら、それまでの情報がクリアされるとか、別項目を立てるとか、何か工夫が必要です。