「事務員なし、看護師なし、医者1人」
このような、離島の診療所のような環境での診療に、今朝はチャレンジしてみました。
定期処方薬が切れそうな人や紛失した人、避難先に薬を持ってくるのを忘れた人などが、けっこういます。
避難所や、自家用車の中で寝起きしている人も多く、疲労が溜まれば風邪もひくでしょう。
ごった返している救急病院を、軽症者の診療でわずらわせるわけにもいきません。
そんな思いで土曜も日曜も、時間を限って診療しました。避難所生活をしている職員も、出勤してくれました。
ようやく今日は平日。他の医療機関の診療も始まるとは思いましたが、当院も朝から診療を開始しました。
ただし、職員を休ませるために、午前中は果敢にも(無謀にも?)、1人で診療を行うことにしました。
実際には、看護師1名が急遽出勤してくれましたが、1人診療に備えて、7時前から準備をしていました。
まず、「本日受診された方へ」という特別な説明書を作成・印刷。そこに書いておいたのは、
(1)検査ができません:私1人では手がまわらないし、検査センターも稼働していません
(2)ミニカルテを発行できません:ミニカルテは当院のウリなんですが、手間がかかるので割愛です
(3)医療費の計算ができません:すみません、私、医療事務に自信がありません。
ということで、午前中の患者さんは全員、窓口支払いナシです。無料で、処方せんだけ出しました。
外見上は、「薬は出しときました。支払いはけっこうです」という、まるで赤ひげ先生のようなノリです。
もちろん、後日精算しますけど。