福島の被曝被害

「福島の被曝量は仏コルシカ島より低い」と、英国の分子病理学の世界的権威が報告したそうです。

政権寄りの産経新聞が大々的に報じましたが、このニュースは偏向報道ではないかと疑問を感じます。

自然科学を学んできた者の端くれとして言わせてもらうなら、なぜコルシカ島と比較するのか、です。

チェルノブイリの被曝被害がとくにひどいコルシカ島と比較する論法は、いかにもインチキ臭い。

英国の権威が問題なのではなく、その研究結果の都合の良い部分だけを利用するメディアが、問題なのです。

「福島の小児がん発生率上昇と原発事故との間には因果関係はない」とする報告も、最近の話題です。

これまた英国の、甲状腺癌の権威が「Science」に投稿した論文です。

ひとことで言えば、「福島では神経質に調べすぎたから、これまで見つからなかった癌までみつかった」と。

自然科学を学んできた者の端くれとして言わせてもらうなら、なるほどその通りかもしれん、です。

徹底的に小児の甲状腺を調査したら、原発事故とは無関係の癌まで見つかることもあるでしょう。

たとえば西日本で、小児の甲状腺を調べたら癌がどのぐらい見つかるか、そんな比較研究をぜひしてほしい。

何かを比べるときは、それが公平な比較かどうかを、つねに大局的な視点から意識しておく必要があります。

赤ワインはポリフェノールが健康に良いといいますが、値段が高ければ、精神衛生上のストレスを生みます。

ワインとビールを健康面で比較するなら、その成分だけでなく、価格も重要な因子なのです。

そこで私は、ワインは1本800円未満のものを2日で1本と決めています。これならビール1日2缶と同額です。

お気に入りは、798円のチリワイン。近所のスーパーで「迷ったらコレ!」とあるワインを、迷わず買います。