「しもやけ」とか「あかぎれ」の方が、ときどき来院されます。たいてい、ご高齢の女性かお子さんです。
私も子どもの頃は、足にしもやけ、手があかぎれでした。
【しもやけ】
寒冷による、末梢循環障害です。外用薬やビタミンEを処方しています。
漢字で「霜焼け」と書きますが、レセプトで書く傷病名となると「凍瘡」です。「凍傷」ではありません。
古い辞書「古事類苑」を見たら「瘃」という、見たこともないような字で書いてありました。
「箋注倭名類聚抄」には、「俗呼之毛也計」とあります。「俗にしもやけと呼ぶ」と読むのでしょうか。
【あかぎれ】
寒冷によって、皮膚が乾燥して裂けた状態です。保湿剤と抗アレルギー薬を処方することがあります。
「あ(足)」が「かかる(ひびが切れる)」ことから「あかがり」と言われたのが、語源だそうです。
「あか」から「赤」とか「垢」を連想(<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1596.html" target="_blank" title="異分析">異分析</a>)したために、残された「がり」が「ぎれ」になったとのこと。
一字で「皸」とか「皹」と書くようです。これも初めて見ましたが、左右を入れ替えても同じ意味の漢字です。
このような漢字は他にないのか、調べたらありました。「飄」と「飃」です。「つむじかぜ」と読みます。
私の両手の甲は今、あかぎれに近い状態です。速乾性擦式手指消毒剤を、毎日100回以上擦り込むせいです。
エタノールを約80%ほど含有するこの消毒薬を、手に擦り込むたびに、皮脂が溶けて流れ出していきます。
それを補うべく保湿剤を使いますが、それがまた次の消毒によって失われます。毎日、その繰り返しです。
保湿剤含有の消毒薬も使いましたが、あまり効果はありません。消毒薬含有の保湿剤なんて、ありませんかね。