ドラゴンクエスト

「今日2月10日は『ドラゴンクエスト III』が発売された日です」と、今朝から林修氏が言ってました。

どうして3作目のことをそこまで取り上げるのか、ドラクエをやらない私には、よくわかりません。

もしかすると、平日に発売されたのに多くの子ども達が店に並び、社会問題となったからかもしれません。

ドラクエをやらない、と書きましたが、実は1作目の「ドラゴンクエスト」だけは、やったことがあります。

研修医の2年目の時のこと。当時私は週に1回、某救急病院の当直をしていました。つまり、アルバイトです。

医者としての経験がまだ浅かったので、急病や交通事故の患者さんへの対応は、緊張の連続でした。

当直室で寝ていても、救急車のサイレンを聞くと、それがかすかな音でも、すぐに眠りから目覚めました。

音がどんどん大きくなり、そしてピタッと消えた瞬間、ナースからの電話が鳴ります。「救急車入りました」。

この病院では、受け入れの可否をあらかじめ当直医に尋ねるシステムがなかったのです。全車受け入れです。

白衣を引っかけて1階まで降りて診察室に着くまで、いったい何者が到着したのか、わからないシステムです。

いつしか、換気扇の音までがサイレンに聞こえ始め、当直室ではなかなか眠れなくなってしまいました。

ところがある日、ひらめいたのです。眠れないなら、眠るのをやめようと。当直のときは、徹夜してしまえと。

ちょうど院長室にはファミコンがあって、発売間もない「ドラゴンクエスト(1作目)」がありました。

いつも昼間に院長がドラクエしてて、様々な場面における「復活の呪文」が、細かく記録してありました。

なので私は、好きなところからゲームを始められるのです。

それ以来、毎週、夜通しドラクエしたものです。救急車のサイレンなど、まったく気にならなくなりました。