中村梅之助さんが、亡くなりました。
「遠山の金さん」は子どもの頃よく見てました。「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-31.html" target="_blank" title="花神">花神</a>」の村田蔵六役も良かった。私には思い出深い人です。
満85歳で亡くなられたので、「享年85」です。
「享年85歳」では「年」と「歳」が重複するとされるので、「歳」は付けない場合が多いようです。
辞書を見ると、享年とは「天から享(う)けた年」の意味。
そのときの年齢を指すので、生存中でも使えるそうですが、たいていは、死亡時の年齢を意味します。
ところが読売テレビの道浦俊彦氏は、平均寿命より若く亡くなった人には「享年」を使わない、と言ってます。
享年とは「天から享(う)けた寿命」だから、というのがその理由だそうですが、納得しかねます。だって、
平均寿命などという統計学的な数値と、享年という文学的な表現に、いったい何の関係がありますか?
何歳で亡くなろうとも、それがその人の寿命(すなわち享年)だと考えてはいけませんか?
享年という言葉を正しく使うために、最新の男女の平均寿命を、常に把握しておく必要があるのですか?
同じ85歳でも、もしも女性だったら、平均寿命を下回っているので、享年は使えないってことですか?
「天から享けた寿命」というのは、その人が生まれたときの<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-938.html" target="_blank" title="平均余命">平均余命</a>で考えるべきではないのですか?
「享年」の適用に理屈をつけることには、無理があると思いますよ、道浦さん。