過去最大の素数発見

過去最大となる、約2233万桁の素数が発見されました。「そーすか」とか言ってる場合じゃありません。

世界中の研究者が、より大きな素数を探すプロジェクトの中で、今回のそれは見つかりました。

「2のn乗-1」という形の素数を探そうという、「グレート・インターネット・メルセンヌ素数探索」。

インターネットを介して100万台以上のコンピュータを接続した、分散コンピューティングによる成果です。

これまでの最大素数は、2013年に発見された1742万桁。今回の発見で、桁数はずいぶん飛躍したものです。

素数は無限に存在するので、このような大発見は今後も限りなく繰り返されるのでしょうか。

いま「素数は無限に存在する」と書きましたが、なぜそんなことが言えるのか、その証明法は簡単です。

最大の素数をNとしたとき、すべての素数の積=2x3x5x…xNに1を加えた数は、どの素数でも割り切れません。

つまりそれは、新たな素数ということになります。これはNが最大の素数であることと矛盾します。てな感じ。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-40.html" target="_blank" title="円周率">円周率</a>の桁数追究とは異なり、素数探求の進歩は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1111.html" target="_blank" title="暗号業界">暗号業界</a>にも大きな影響を与えそうです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-596.html" target="_blank" title="前にも書いた">前にも書いた</a>ように、よく使われている重要な暗号が、素数を利用しているからです。

でもいつか、だれか天才が、画期的な素数発見手法をあみ出すんでしょうね、きっと。

もうその頃には、素数なんて、偶数と同じぐらい簡単に見つかるものに、なっているかもしれません。