本来有料のサービスを受けておきながら、その対価を支払わない行為には、しばしば名前が付いています。
飲食店では「無銭飲食」の言葉を使い、交通機関であれば「無賃乗車」となります。
無銭飲食は「食い逃げ」とも言うし、無賃乗車は「ただ乗り」という言い方もします。
これが医療機関の場合、どのように表現するのでしょうね。
無銭飲食にも2通りあります。
支払い時に金銭を所持してないことが発覚する場合と、最初から、金は持たんが食わせてくれ、という強者。
前者は、警察に突き出されるか皿洗いというのが定番です。
後者は、追い出されるか、店主の特別な温情によってたらふく食べさせてもらえる場合もあります。
では、医療機関の場合、とくに後者の場合どうすべきでしょうか。じつは時々遭遇するのです。
持ち合わせがない、保険証も切れている、でも何らかの病状で苦しんでいる。明らかに治療が必要。
このような方に、お金がないなら帰って下さい、とは言えません。良心に従えば、診療をすることになります。
次に来たときに保険証と財布を持ってきてくださいよ、と念を押すのですが、二度と来られない方もいます。
内容証明郵便を出して請求するなど、あまり大げさなことは、したくありません。どうしたもんでしょうね。