がん予防ワクチンの危機

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1186.html" target="_blank" title="子宮頸がん">子宮頸がん</a>を予防するための、世界中で広く行われているワクチンの接種が、日本では完全に滞っています。

世界よりもずっと遅れて導入した、そのワクチンの副作用に過剰反応し、接種を事実上中断しているのです。

欧米諸国も、副作用については承知していますが、がん予防のメリットを重視して、接種を続けています。

日本の医療団体や関連学会や、WHOまでが、ワクチンの勧奨接種の再開を求め続けています。

将来、欧米諸国では子宮頸がんが激減することが期待されているのに、日本だけが取り残されかねません。

予防できるがんを予防しないという選択の誤りに、早く日本人(世論とマスコミ)が気付いてほしいものです。

肝臓がんなどを予防するために、世界中で行われている<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1195.html" target="_blank" title="B型肝炎ワクチン">B型肝炎ワクチン</a>の接種も、日本では危機的状況です。

来年4月から、ようやく定期接種になる方向でしたが、国の予算がつかず、開始時期は無期延期されています。

欧米どころか、アジアや南米やアフリカのほとんどの国で定期接種なのに、日本はまだ予算がつかないのです。

もはや日本は、「ワクチン後進国」ではなく、「ワクチン最後進国」と言わなければなりません。

おまけに、B型肝炎ワクチンの国内シェア79.9%の化血研が、もうじき営業停止です。

他社が製造していない薬剤は、例外的に流通が認められるようですが、79.9%だと、どうなるんでしょうね。

現在ワクチンの流通量は激減しており、このままでは定期接種どころか、任意接種すら危ぶまれる状況です。

小児科学会は先週、緊急性のある患者さん以外に接種するのを控えるよう、要請を出しました。

化血研は厳しく罰して欲しいですが、子どもたちに罪はありません。ワクチンの流通だけは保ってほしい。