不具合ワクチン再登板

「3種混合ワクチン納品希望申込書」を保健所に提出した件は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1500.html" target="_blank" title="前に書いた">前に書いた</a>とおり。その後日談です。

申込の数日後に、メーカーから連絡が入りました。要点は3つ。

(1)厚労省から連絡があったので、申込通りの日程で、ワクチンを納入いたします。(はいはい、よろしく)

(2)販売会社は、(私が指定していた)北里薬品ではなく、第一三共になります。(ふーん、そうなの)

(3)ワクチンの入った注射器は、針が外れて薬液が漏れやすいので、注意してください。(げ、やっぱり)

何度も書いてきたように、3種混合ワクチン(DPT)は現在、通常のルートでは入手できなくなっていいます。

3種に不活化ポリオを加えて<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-912.html" target="_blank" title="4種に移行">4種に移行</a>する過程で、3種混合ワクチンの供給量はどんどん減っていました。

各社は製造を中止し、ただ1社、北里第一三共だけが、在庫分の販売を継続していました。

ところがその、唯一残っていた北里第一三共のワクチンが、ある日突然、販売中止となりました。

その理由は、「ワクチンの注射器から針が外れやすい」という不具合でした。

くしくもその日が、北里柴三郎を記念した「血清療法の日」であったと、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1160.html" target="_blank" title="以前も書きました">以前も書きました</a>。

そして今日、私の手元に届いたのはその、注射器から針が外れやすい、いわく付きのワクチンです。

かつて販売中止となった、言うなれば「不良品」が、緊急事態を救うために再登板してきたわけです。

ご丁寧に、針が外れやすいという「不具合」を、あらためて注意喚起(警告)する文書も送られてきました。

「もう日本の3種混合は、このワクチンしかないからな。文句言うなよ。注意して打てよ」という主旨です。

面倒な手続きを経て、やっと入手したワクチンですが、接種時に針が外れて液が漏れたら、接種は中止です。

もういちど保健所に手続きをして、新たなワクチンを手に入れなければなりません。

そしてまた、新たなワクチンが届いたとしても、それもまた「注射器から針が外れやすい」ワクチンなのです。