絶食と体脂肪

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-413.html" target="_blank" title="1日1食">1日1食</a>、夕食のみ」の生活を、ほぼ10年ほど続けています。たまに昼食も食べますが、それは例外的。

朝ヨーグルトを食べたり、昼はソイジョイを食べていた頃もありましたが、今は朝・昼とも、飲み物だけです。

1日1食には慣れましたが、胃腸の検査の前日、夕食も食べられなかった完全絶食の日は、さすがに辛かった。

比叡山延暦寺の荒行「堂入り」を、住職が無事「満行」したと、先日報じられました。

断食、断水、不眠、不臥の9日間を耐え、しかも達成後にしっかりした足取りで歩く住職の姿には驚きました。

榎木孝明氏の30日間の「不食」にも驚きましたが、荒行の方は断水かつ不眠です。

どうしてそのようなことが、医学的に可能なのか。ともかく、驚異的な精神力が必要だとは思います。

災害時などに「72時間の壁」という言葉がよく出てきます。

被災後は72時間を境に生存率が低下する、という経験則です。

しかし72時間を過ぎて、ほぼ絶望視されていた被災者が、無事救出されることが、ときどきあります。

飲まず食わず、寒さや痛みや絶望感にさいなまれて過ごす72時間超を、よく耐えられるものだと思います。

体温が下がり、意識レベルも下がり、基礎代謝が下がったことで、体力消耗を最小限にできたのでしょうか。

体内に備蓄していた脂肪を、きわめてゆっくりと消費して生き延びたのでしょう。

ちょうどクマが、秋に過食して蓄えた体内脂肪をエネルギー源にして、冬眠する仕組みと似ています。

そのような事を考えると、十分な体脂肪の蓄積こそ、極限状態を生き抜くための要件と言えるでしょう。

「脂肪の燃えやすいからだ」は、生活習慣病の予防には有利でも、被災時には不利な体質かもしれません。