冷凍肉を解凍するときに大事なことは、以下の2点です。
(1)細菌を増殖させない(安全のため)
(2)肉の細胞を壊さない(旨味のため)
流水や室温での解凍は、細菌が繁殖しやすいので、よくない方法だといわれています。
また冷蔵庫で解凍するような、解凍に時間がかかる方法では、肉の旨味が流出してしまうそうです。
ゆっくり解凍すると、肉の内部の水が大きな氷の結晶を作るので、細胞を破壊してしまうからです。
氷結晶が生成する温度を「最大氷結晶生成帯」と呼び、これをゆっくり通過するほど氷結晶は大きくなります。
肉などを凍結する場合には、この温度帯をできるだけ短時間のうちに通過させ、氷の結晶を小さく留めます。
つまり「急速冷凍」によって、食品の品質を保つことができるわけです。
解凍する場合も同様。最大氷結晶生成帯をすばやく通過させるほど、細胞を傷めずにすみます。
つまり「急速解凍」によって、食品の品質(そして味)を保つことができるのです。
間違いがないのが、氷水による解凍だといわれています。あちこちのサイトでも紹介されています。
その氷水よりも熱伝導の良い、アルミ製の解凍器具も購入しましたが、思ったほどうまくいきません。
なので日ごろはもっぱら、バットに氷水を張って、真空パックに入れた肉を2,3時間浸して解凍しています。
ところが、冷凍肉を解凍せずに、そのまま焼くのも悪くないと知りました。
考えてみれば、最大氷結晶生成帯を通過する時間は、この方法が最短です。細菌が繁殖する心配もありません。
温度ムラが無いように、強火で一気に焼くのがポイントでしょうか。
そこで今日は、冷凍肉をいきなりBBQで焼いてみました。強火で両面を6分間焼き、弱火の蒸し焼きで12分。
これは良い感じの火の通りでした。もうこれからは、解凍不要と思った次第。