無洗米はどうなのか

わが家でもときどき「無洗米」の袋を見かけます。手抜きかと思ったら、必ずしもそうとは言えないようです。

「無洗米」という言葉については、あちこちで語り尽くされたネタですが、まずはそこから。

炊飯前に「洗う必要の無い米」が無洗米。そのツッコミどころは重層的です。

(1)「無洗米」=「洗っていない米」という意味にとれるんじゃないの、という日本語としての問題

(2)そもそも米は、「洗う」のではなく「研ぐ」ものだ

無洗米の英訳には、 “pre-washed rice” や “no-wash rice” が見つかります。これじゃ外国人も困りそう。

「無洗米」がしっくりこないのなら「既洗米」にすればいい、という意見もありますが、

(3)無洗米製造では、精白米表面の肌ヌカを特殊な方法で剥ぎ取る方法が主流で、米を洗ってはいない

だいたい、炊飯前に米を研ぐ「儀式」こそ、日本の伝統ではないのか、とお怒りの方もいるかもしれませんが、

(4)無洗米工場で除去したヌカは肥料や飼料に使えるが、家庭から出る研ぎ汁は環境汚染につながる

なるほど、無洗米は必ずしも手抜きではなく、環境に優しいようです。これは一考の余地があります。

私が思いついた名称は「無糠米(むこうまい)」。これ、いいでしょう。肌ヌカを完全に除去したという意味。

あるいは、「精白米」をさらに白くしたという意味で「純白米」。

象印などから「家庭用無洗米精米器」が出ています。玄米でも精白米でも、精米して無洗米にできるそうです。

炊飯の直前に精米できるし、研ぎ汁も出ないというのは、とても良いですね(すでに欲しくなっている)。