マイナンバーを記載した住民票を、うっかり自動交付機で発行してしまったミスが、昨日報じられました。
受け取った人は、そこにマイナンバーが記載されているとは知らずに、それを公共機関等に提出したようです。
公共機関に限れば、もともとマイナンバーを取り扱う組織なので、さほど問題にはならないかもしれません。
しかし勤務先に住民票を提出したケースもあるようで、これは下手をすると、マイナンバー漏洩事案です。
とは言え、マイナンバー制度が稼働したら、従業員は勤務先にマイナンバーを提示する必要が出てきます。
来年からは、雇用保険の資格申請書類等に、さっそくマイナンバーを記入しなければなりません。
再来年からは、社会保険の届出書類等にも、従業員本人と被扶養者のナンバーの記入が必要になりそうです。
事業所は、このような公的書類を作成するために、その都度、従業員にマイナンバーを尋ねることになります。
ナンバーを聞いて、書類を作成したあと、雇用主は、その番号を忘れなければなりません。
あとでそれがどこからか漏洩した場合に、番号を知っている人間に、その嫌疑がかけられてしまうからです。
間違っても、個人ナンバーカードを預かったり、ナンバーを記載したメモを受け取ってはなりません。
できることなら、ナンバー欄だけ従業員本人が記入して、プライバシー保護シールでも貼ってもらいたい。
しかし従業員のマイナンバーを見て、しかも覚えてしまったら、いったいどうやって忘れたらよいのでしょう。
私は、大事なことはよく忘れるのに、昔の思い出や忘れるべきことは、むしろ強く記憶に残るタチなのです。
ま、そんなことも言いたくなるほど、ナンバー漏洩への不安ばかりが高まっているようです。