大学の1,2年の頃は、下宿に住んでいました。大家さんの家の2階に、学生用の部屋が6つある構造です。
学生なので夜更かしします。腹が減ると私は、「ブルボンルマンド」などの菓子類を食べていました。
真夜中にしばしば、トースターのタイマーが切れる「チン!」という音が、聞こえてきました。
同じ下宿の奥野君が、食パンを焼いている音です。彼は小腹が空くと、トーストを食べる習慣だったようです。
夜間にラジオやカセットで音楽を聞くときには、階下の大家さんに遠慮して、音量を下げていました。
なので深夜は、他の部屋の物音が良く聞こえるのです。
それから何十年か経ちましたが、哀愁漂うトースターの「チン!」は、いまだに健在です。
ヒーターとぜんまいバネ式タイマーで構成されている、アナログな家電なので、電子音は似合いません。
ぜんまいバネは、遊びが大きいので、ある程度大きく動かさなければ、正確な作動時間になりません。
いったん5分以上などに回した後、1分とか2分とかに合わせ直す必要があるのは、そのためらしいです。
最近「バルミューダ」という会社のトースターが評判です。買いました。新しもの好きなので。
庫内温度の調整が高度にプログラムされている、ハイテクトースターです。タイマー音も当然、電子音。
電子制御なのに、タイマーはダイヤル式。操作が直感的です。こういうところでデジタルでは、ダメなのです。
電子タイマーなので、いったん5分以上に上げる必要もありません。
操作ボタンは最小限、シンプルでむしろアナログなデザイン。これがハイテク家電のトレンドかもしれません。