日本人の医療に対する満足度は、他国に比べて低いことが、国際調査で明らかになっています。
そこには日本(日本人)の特殊性が浮き彫りになっているので、改めて考察してみました。
客観的事実と、調査結果をまず、羅列してみます。
(1)国民皆保険制度があるので、経済的理由で、医療を受けられない人はいない(これはすばらしいです)
(2)誰でも自分の好きな病院を受診することができる(いわゆるフリーアクセス)
(3)病院受診率はダントツ(それに気づいていない日本人)
(4)必要以上に病院を受診しているとは思ってはいない(同上)
(5)待ち時間の長さは不満(医療機関は、それなりに工夫してるんですけどね)
(6)仕事があるので受診しづらい(だからウチは土日祝日診療やってますって)
(7)医療水準の高さは認めるが、治療への満足度も、医師への信頼度も低い(あらま)
(8)医療制度への満足度が低い(わがままでしょ)
(9)入院患者1人を診る医師や看護師の人数が、各国と比べてきわめて少ない(そうなんですよ)
まとめてみると、こういうことです。日本人は・・・
安い医療費で好きな病院を受診できるから、受診率はとても高いのに、受診しすぎとは思っていない。
いざとなったら大病院志向。地域の医者との信頼関係が築きにくく、あまり信頼もしていない。
受診率が高いのに医師数が少なけりゃ、当然、待ち時間が長く、診察時間は短くなる。それが不満。
高齢者は、医療費負担が増えつつあることが不満。現役世代は、高齢者の医療費を負担している現状が不満。
こんなに満足度の低い国民皆保険って、つくづく微妙な制度だと思います。よく破綻しないものです。