洗濯機閉じ込め

ドラム式洗濯乾燥機に閉じ込められた7歳の男の子が、窒息して亡くなるという、悲しい事故が起きました。

うっかりした行為で生命を奪うような機器が、どこの家庭にもあることに、あらためて気付かされました。

洗濯機は、その日に届いたばかり。業者が設置する様子を、男の子は興味深そうに見ていたそうです。

その年頃の男の子の、好奇心をかき立てるには余り有るほどの、最新装置だったのです。

午後11時に寝かしつけられたはずの男の子が、なぜか真夜中に、事故に遭いました。

夜中に目覚めた時、その洗濯機を見たくてたまらなくなったのでしょうか。

寝たふりをして、母親が眠りに付くのを、じっと待っていたのかもしれまん。

男の子は、洗濯機のドラムの中に入りました。

探検だったのです。そこに入ってみたら、どんな具合なんだろう。男の子はみな、そう思うものです。

ドラムに入り、ドアを閉めました。

秘密基地のような空間では、より完全に密閉されてみたくなります。男の子がドアを閉めるのは当然です。

ドアは内側からは開けられない構造のため、男の子は脱出することができなくなりました。

ここです。唯一最大の問題は、この構造だと思います。

「ドラムの蓋は必ず閉めておく」「子どもからは目を離さない」「危険であることを子どもに教える」

こんな精神論では、ダメです。うっかり蓋を閉め忘れることもあるでしょう。子どもの行動も読めません。

何が起きても、どのように間違えても、最悪の事態だけは避けられる仕組みにしなければなりません。

ドラム式洗濯乾燥機であれば、それは、内側からロックを解除できる機構に尽きます。

海外でも同様の事故が相次ぎ、韓国では、内側からドアを開けられるようにしたそうです。

今回の洗濯機が日本製かどうかは不明ですが、日本のメーカー各社は、直ちに対策を講ずるべきでしょう。