国内の水族館が、「追い込み漁」で捕獲されたイルカを入手していることが、倫理規定違反だという問題。
日本で唯一、追い込み漁を行っているのは、映画「ザ・コーブ」で描かれた、和歌山県太地町です。
その映画にまつわる問題や、動物愛護団体のこと、日本のイルカ漁文化などについては、今日は触れません。
「世界動物園水族館協会」は、イルカをおびえさせ一網打尽にするから、追い込み漁は残酷だ、と言います。
太地町では、追い込んだイルカが傷つかないような工夫等をしていますが、それじゃダメらしいです。
ともかく、「日本動物園水族館協会」は、追い込み漁によるイルカの入手を行わない方針としました。
「動物園」が今後もライオンやゾウの調達を続けられるために、「水族館」には泣いてもらったわけですね。
では水族館はどうすべきか、考えられるのは3つ。
(1)繁殖によってイルカを確保する:アメリカなどでは、大半のイルカが水族館で繁殖したものらしい
(2)協会から脱退する:すでにその意向を表明している水族館も、いくつかあるようです
(3)イルカショーを諦める
捕獲は残酷だけど、繁殖は残酷じゃないって言う、その理屈が私にはよくわかりません。
自然に生きているイルカを捕獲して、それを見世物にすること。これは残酷であると。
見世物にするためにイルカを繁殖させ、それを見世物にすること。これは残酷ではないと。
私にはむしろ、見世物になるために生まれさせ、育てられるイルカの生涯の方が、よっぽど残酷に思えます。