数年前、卓球台を購入しました。院内で卓球を楽しむためです。ところが実は、ほとんど使ってないのです。
それどころか、ひどく場所をとるので邪魔な存在。どうやって処分しようかと、悩み続けて数年経ちます。
「何でも買い取ります」のような業者に電話してみても、「卓球台はだめです」という業者が多い。
「何でも買い取るんじゃないんですか」と食い下がると、「卓球台は例外です」と、いきなりの例外扱い。
「タダでもいいから引き取ってくれ」と言えば、「サイズが大きいのでそちらで搬送してくれ」と言い出す。
途方に暮れていたら、熊本県民総合運動公園の関係の方が、寄贈していただけるなら、ぜひ引き取りたいと。
まさしく渡りに船です。さっそく手はずを整えて、まずは現物を見に来てもらいました。
県の教育庁の方など、総勢4名が来院。卓球台を詳しく検証した挙げ句に、予想もしない質問がありました。
「先生は、市会議員を、なさっていませんか?」
政治家の場合は、「寄贈 誰それ」と卓球台に書くことができないのだと。なるほど。
市議でも県議でもないし、立候補する野望も無いことを告げると、県庁の方々は納得して帰っていきました。
しかし数時間後、「あの卓球台は、検定品ではないので、県の備品にはできません」と、お断りの電話あり。
公式競技には使わず、練習専用でもダメ。タダでもダメ。その融通の利かないところが、さすがお役所です。