評価はすぐ変わる

モノや人を評価するときには、客観的な評価と主観的な評価があります。

とくに職員を雇用する際の面接では、履歴書等の内容よりむしろ、印象という主観的評価を重視しがちです。

しかし、先入観と現実とのギャップが大きいと、主観的評価を誤りやすいという問題があります。

たとえば、期待していなかったのに、面談してみると思いのほか好印象だと、格段に評価が上がります。

その逆に、たとえば学歴・職歴・資格等が申し分ない方の面談態度が悪いと、ひどくがっかりします。

これは、合理的判断が不得意で、情に流されやすい、日本人に特有の性質かもしれません。

ガキ大将が、校庭のサルビアに人知れず水をやっていたりすると、彼の評判は、にわかに好転します。

逆に、清廉潔白で売り出していた若手政治家は、ちょっとした軽犯罪事件によって、評判が地に落ちます。

誠実な医療を何十年と行ってきた医師でも、最後に起こした過失で、すべてを失ったりします。

全体を客観的にとらえるのがヘタで、直近の出来事に慌てふためく日本人は、大事なことを見失いがちです。

いまだに勧奨接種が中断している、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)など、その典型でしょう。

子宮頸がんを予防できると評判だったのに、副反応報道の映像によって、評価が逆転してしまいました。

海外でも同じような副反応が、同様の頻度で起きていますが、このような対応をしたのは日本人だけです。