乙なもの

いまの悩みは、Apple Watchのどれを買おうかということです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1253.html" target="_blank" title="昨日も書いた">昨日も書いた</a>ばかりですが、【松竹梅】の3グレードで値段が大違いなのです。機能はまったく同じなのに。

考えてみると、一般的な腕時計でも、時刻を表示するという機能は同じでも、価格はピンキリ。

いや、高級な機械式時計の方がむしろ、普通のクオーツよりもずっと、時刻は不正確だったりします。

つまり、腕時計の価値(価格)は、時刻の正確さとは必ずしも相関しないのです。

なぜなら腕時計は、実用品であると同時に、装飾品だからです。

Apple Watch【松】の位置づけもまた、単なるIT端末ではなく、装飾品でもあるということなのでしょう。

さすがに私は中国人富裕層ではないので、【松】には手が出ません。いくらApple信者でも。

しかし廉価版の【梅】を買うのも、なんとなく抵抗があります。Apple信者なので。

こういう時は、真ん中の【竹】を買うのが、いちばん落ち着く気がします、Apple信者として。

上でも下でもなく、松竹梅なら【竹】を、甲乙丙なら【乙】を選ぶ。そこが奥ゆかしいところでしょう。

【乙】は、甲乙丙では真ん中だけど、十干(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸)でいえば、上から2番目。

最上位ではなく、一歩下がって好位置にあるもの。これこそ「乙なもの」なんでしょうね。

Apple Watch発売へ

ちょうど夏時間になったばかりの米太平洋時間で、3月9日の午前10時は、日本時間の今日午前2時でした。

待ってました。Apple Eventです。Apple Watchの発売が、ついに正式決定しました。

予約開始は4月10日、発売は4月24日です。いずれも金曜日。当院の休診日です。ありがたい。

日本での発売は遅れるという事前情報もありましたが、なんとか、世界同時発売の仲間入りができました。

今回初めて、世界発売の第一陣に加わったのが中国。Appleの最重要市場ということなのでしょう。

Apple Watchには、3つのグレードがあります。機能は同じですが、ケースとバンドの素材が異なります。

【梅】Apple Watch Sport:気軽に使える廉価版。

【竹】Apple Watch:普通の腕時計と比べて遜色ない外観。ケースとバンドのバリエーション多数。

【松】Apple Watch Edition:ケースが金。中国でバカ売れしそうです。

価格はどうなるのか。その疑問もついに本日、明らかになりました。

【梅】4万2800円〜4万8800円。ほう。

【竹】6万6800円〜13万2800円。けっこうしますね。

【松】128万円〜218万円。なんですと?

繰り返しますけど、機能は同じです。

スマートウォッチはすでに、他社から何種類も発売されていますが、どれも成功してるとは言いがたい。

そこへ満を持して、真打ち登場となったわけです。さて、売れるかどうか。

しかも、血圧センサーなど、さまざまな機能が間に合わなかった、このたびの発売。

今回買うか、待つべきか、意見は分かれるでしょうけど、私は買いますよ。信者ですから。お布施ですから。

医師が奨める健康法

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-32.html" target="_blank" title="医者の不養生">医者の不養生</a>とは言いますが、医師自身が実践している健康法などには、一般の方も興味があるようです。

南雲吉則先生のような特殊な医者の、ストイックな健康法ではありません。

先週のテレビ番組「世界一受けたい授業」で、医師7万人アンケートで聞いたと題して、採り上げていたのは、

「お医者さんが健康のため食べるもの」

【1位】トマト、【2位】ヨーグルト、【3位】納豆、【4位】ブロッコリー、【5位】リンゴ

これは驚きました。このうち3つは、私が毎日欠かさず摂っているものじゃないですか。

1位のトマトは、毎朝飲んでいる、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1061.html" target="_blank" title="伊藤園">伊藤園</a>の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-552.html" target="_blank" title="1日分の野菜">1日分の野菜</a>」の主成分です。

2位の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1236.html" target="_blank" title="ヨーグルト">ヨーグルト</a>は、最近では自分で作って、毎日朝晩食べてます。

4位の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-921.html" target="_blank" title="ブロッコリー">ブロッコリー</a>にいたっては、毎晩1株まるごと食べてます。これはもう4年以上続けてます。

ついでに言うなら、茹でたホカホカのブロッコリーにプレーンヨーグルトをかけると、すごくマズいです。

これら3つの食品は、元はと言えば、私自身が健康によさそうだと思って始めたもの。

私の考えたことは結局、医者の多くが考えそうな、ありきたりの発想だったわけです。

じゃあ、あとは納豆とリンゴですか。とか言いながら、いちばんの好物はAppleだったりします。

いまから数時間後に開催される、Appleの新製品発表会が楽しみです。

安部公房の生誕日

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-286.html" target="_blank" title="安部公房">安部公房</a>は、きのう3月7日で、生誕から91年だったそうです。

今朝、FacebookのKobo Abeページから、そのような通知を受けました。

海外サイトなので時差があり、1日遅れで知った情報でした。

その通知はたった1行 、「Kobo Abe was born 91 years ago today!」とありました。

その下の「翻訳を見る」というボタンをクリックしてみると、「弘法阿部91年前の今日が生まれた!」と。

ズッコケそうになります、Bing翻訳。いやいや、そもそも元の英文は正しいのか正しくないのか。

英語通を自認する知人に尋ねると、仕事で忙しいのか、「正しい」の3文字だけが返ってきました。

試しに前記の英文をエキサイト翻訳に入れてみると、「安部公房は今日91年前誕生した!」と妙な日本語。

こんどはそれを再翻訳してみると、「Kimifusa Abe was born 91 years ago today!」となりました。

それをまた再々翻訳すると、「キミフサエイブは今日91年前誕生した!」。徐々にずれていきます。

ていうか、ずれているのはお前のブログだろう、と叱られそうです。すみません。

安部公房の作品はよく「不条理もの」と言われますが、現実の社会も似たようなものでしょう。

変なところに迷い込んだり、理不尽な裁判にかけられたり、妙な病気に罹ってしまったり。

私がいちばん怖いと思ったのは、『闖入者』に描かれた、多数決の恐怖です。

見知らぬ大家族に、部屋を占領されてしまった主人公。いくら抗議しても、多数決で否決されてしまう。

「悪」が多数になったとき、「善」が挽回できるチャンスがありません。

ときどき、民主主義って本当に正しいのだろうかと、ふと考えたりします。あぶないですか、この発想。

ガーリーテプラ

「ガーリーテプラ」が届きました。

ガリの天ぷらじゃないですよ。「女子にうれしい機能がいっぱい」と謳う、キングジムの「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-328.html" target="_blank" title="テプラ">テプラ</a>」です。

テプラと言えば、ビデオテープのラベルを作ったり、子どもの持ち物に貼ったりと、重宝したものです。

わが家で長い間活躍したそのテプラは、クリニック開院時からはクリニックの備品となりました。

2,3年前には、パソコンに接続する方式のテプラを新たに購入しましたが、使いづらくてお蔵入りしています。

やはりテプラはパソコン周辺機器ではないのです。単独で完結してこそ、テプラの使い易さが生きます。

というわけで使い続けてきた旧式テプラですが、だいぶガタがきました。電源コードの接触もひどく不安定。

そこでこのたび新製品に買い換えようと、キングジムのサイトで発見したのが、ガーリーテプラなのです。

外観は宝石箱を模した、おままごとチックな雰囲気。見た目はオモチャ、頭脳はテプラ、という感じ。

まあそれにしても、ガーリーという言葉にどうしてもなじめない自分がいます。

あと、ガリを天ぷらにするとどんな具合なのか、その疑問がこの数日、頭から離れません。

酒は百薬の長か

「適度な飲酒は健康に良い」というこれまでの通説をくつがえす、ガッカリな研究が発表されました。

従来の定説を大ざっぱに言うなら、

(1)飲酒をする人

(2)飲酒をしない人

の2グループを比べてみたら(1)の方が(2)よりも健康だった、という話でした。ところが、

(A)飲酒をする人

(B)飲酒歴のない人

(C)飲酒歴はあるが訳あって飲酒をやめた人(いまは飲酒をしない人)

と分けて(A)と(B)だけを比べたら、飲酒の優位性が消えたということです。

つまり、訳あって飲酒をやめた人が、現在飲酒をしていない人全体の評価を下げていたわけです。

健康な人が飲酒をやめる理由は少なく、たいていは病気等をきっかけに、酒を飲まなくなると考えられます。

そのような、健康上の問題を抱えている人を一緒くたにして、飲酒をしない人としたのが問題だったのです。

しかしよく考えてみると、健康上の問題を抱えている人は、(1)にだって含まれているかもしれません。

厳密に比較したいなら、次のように分類するべきでしょう。

(ア)飲酒をしているが、本当は医者に飲酒を止められている人

(イ)飲酒をしており、医者からも飲酒を止められていない人

(ウ)飲酒歴のない人

(エ)飲酒歴はあるが、健康上の問題によって飲酒をやめた人

(オ)飲酒歴はあるが、健康志向のため自主的に飲酒をやめた人

健康上の指標が(イ)>(ウ)かつ(イ)>(オ)なら、間違いなく、飲酒は健康に良いと証明できますね。

どなたか研究してくれませんかね。

家に帰るまでが遠足です

「DOCTORS3 最強の名医」が最終回でした。このドラマではいつも、終盤に大きな手術が行われます。

手術中にたいていトラブルが起きますが、それを乗り越えて、手術は成功。術後にいつも聞かれる会話は、

外科医「では、あとはケアをよろしく」

看護師「お任せください」

違うなぁ。少なくとも私が勤務医の頃は、術後管理も他人任せにはせず、外科医主体で行ったものです。

手術がたとえ数時間で終わっても、その後の管理はしばしば「長期戦」でした。

何時間もベッドサイドに張り付き、術後経過がよくても、主治医のうち一人が必ず病院に泊まり込みました。

状態が落ち着かないケースでは、執刀医も助手も全員、泊まり込みです。

手術が成功したと思えるのは、手術終了時ではなく、患者が術後の不安定期を脱したときなのです。

夜中過ぎまでかかるような大手術だった場合、その後の管理は先の見えない「持久戦」です。

病院に2連泊することも珍しくなく、しかも連泊中に別の手術を手がけたり、病棟も外来もこなすわけです。

市民病院時代に3連泊したとき、ひげを剃ることができず、ひげボウボウになってしまったことがあります。

いい感じのひげ面になったものだから、そのまま伸ばすことに決定。以後退職まで顔中がひげモジャでした。

ドラマで描かれるような華やかな部分の裏で、外科医はもっとずっと泥臭いことをしています。

そういう部分をドラマでもしっかりと、それが無理でも少しぐらいは、描いてほしいものです。

理容師と美容師

「安倍首相が美容室で毎月髪をカットしているのは、厳密には法律違反の疑いがある(厚労省幹部)」

という今朝の日経記事に、興味をそそられました。

「毎月カットはダメでしょう」というボケではありません。美容室が問題のようです。

ここでいちど、理容師と美容師の業務範囲をおさえておかなければなりません。調べたことをまとめると、

(1)理容師

・男性に対して:「カットのみ」OK、「カット&パーマ」OK、「パーマのみ」ダメ

・女性に対して:「カットのみ」OK、「カット&パーマ」ダメ、「パーマのみ」ダメ

(2)美容師

・男性に対して:「カットのみ」ダメ、「カット&パーマ」OK、「パーマのみ」OK

・女性に対して:「カットのみ」OK、「カット&パーマ」OK、「パーマのみ」OK

つまり男性は、カットだけしたけりゃ理容室、パーマだけするときは美容室に行けと、そういうルールです。

一方で女性は、美容室に行けば何でもできます。だから理容室を利用する理由がありません。

あきらかに女性に有利な制度です。

ともかく、カットのためだけに美容室を利用している私は、安倍首相と同じく、法律違反の疑いがあります。

学生の頃、散髪で美容室に行くのが気恥ずかしかったのは、漠然と罪の意識があったからかもしれません。

オンキヨー&パイオニア

オンキヨーとパイオニアのAV事業が統合して、「オンキヨー&パイオニア株式会社」が発足しました。

元オーディオマニアの私としては、感慨深いものがあります。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-954.html" target="_blank" title="1年前">1年前</a>には、パイオニアがAV機器事業売却と報じられてガッカリしましたが、こういうことだったんですね。

70年代からのコンポーネントステレオ全盛期、私にとって、スピーカーと言えばパイオニアでした。

一方のオンキヨーは比較的最近、といっても90年代ですが、ミニコンポでお世話になりました。

「オンキョー」じゃなくて「オンキヨー」ですね。そこは「キヤノン」や「富士フイルム」と似ています。

それにしても違和感があるのは、社名の「オンキヨー&パイオニア株式会社」の「&」なんですけどね。

平成14年から、「&」が会社名(商号)に使えるようになっているようです。その法務省告示を見ると、

「商業登記規則(中略)の規定に基づき、商号の登記に用いることができる符号を次のように定め(中略)

 1 ローマ字

 2 アラビヤ数字

 3 アンパサンド、アポストロフィー、コンマ、ハイフン、ピリオド及び中点」

こんどは「アラビヤ数字」が気になります。法令文でよく見かけます。これについては後日考察しましょう。

ともかく、アンパサンド(&)が使えるようになったと。

では「&」は、社名の中では何と読むのでしょう。「アンド」なのか「エンド」なのか「ェア〜ンドゥ」か。

ネット検索しても答えが見つからないので、本社に電話して尋ねてみました。

社「オンキヨーパイオニア株式会社でございます」(&を発音してないじゃん!)

私「あの〜、&の部分は発音しないのですか」(どーでもいい質問ですみません)

社「オンキヨーパイオニアで結構でございます」(顔は見えないけど、たぶん笑顔でしょう)

私「ジョンソン・エンド・ジョンソンみたいに&を発音しないのですか」(くどいね)

社「少々お待ちください・・・アンドとお読みいただいても、かまいません」(ブチ切れ寸前)

めんどくさいオヤジで、申し訳ありませんでした。

くどい文章

他人が書いた、くどい文章が嫌いです。もっとスッキリ書けば良いのにと、読んでてイライラします。

でも私自身は、くどい文章を好んで書きます。もっとネッチリ書きたいぐらい。そこは性格と同じ。

狙ってネッチリ書いた文章と、推敲が足りずにスッキリしていない文章とは、まったく別モノなのです。

私がいちばん嫌いなのは、そして自分が書くときに避けたいのは、同じ言葉や表現を繰り返すことです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-223.html" target="_blank" title="以前">以前</a>も、推敲について書いたことがありますが、今日は具体例を挙げてみます。

「第1に・・・。第2に・・・。第3に・・・」という羅列。これが許されるのは、科学論文や実用書だけ。

「第1に・・・。それから・・・が2番目で、最後が・・・」と書けば、抑揚が出て読みやすくなります。

あえて羅列したいとき、私は(1)とか(2)とかの番号を振って箇条書きしています。

「・・・でしょうね。・・・でしょうね。・・・でしょうね。」と同じ語尾が続くのもイヤ。吐きそう。

「・・・でしょうね。・・・かもしれません。・・・もあるかも。」と、ひとつひとつ表現を変えたいです。

ここからは、自分のことを棚に上げて書きますが、世の中には、読みにくいブログが多いです。

発想はいいんだけど論理展開がわかりにくい、主義主張には賛同するけど文章がまったく練れてない、とか。

でもその反対に、うっとりするような文章にも、ときどき出遭います。

整然とした論理展開、贅肉ゼロ、でも随所に遊びあり、流れるように読める。そんなブログが私の目標です。