安部公房の生誕日

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-286.html" target="_blank" title="安部公房">安部公房</a>は、きのう3月7日で、生誕から91年だったそうです。

今朝、FacebookのKobo Abeページから、そのような通知を受けました。

海外サイトなので時差があり、1日遅れで知った情報でした。

その通知はたった1行 、「Kobo Abe was born 91 years ago today!」とありました。

その下の「翻訳を見る」というボタンをクリックしてみると、「弘法阿部91年前の今日が生まれた!」と。

ズッコケそうになります、Bing翻訳。いやいや、そもそも元の英文は正しいのか正しくないのか。

英語通を自認する知人に尋ねると、仕事で忙しいのか、「正しい」の3文字だけが返ってきました。

試しに前記の英文をエキサイト翻訳に入れてみると、「安部公房は今日91年前誕生した!」と妙な日本語。

こんどはそれを再翻訳してみると、「Kimifusa Abe was born 91 years ago today!」となりました。

それをまた再々翻訳すると、「キミフサエイブは今日91年前誕生した!」。徐々にずれていきます。

ていうか、ずれているのはお前のブログだろう、と叱られそうです。すみません。

安部公房の作品はよく「不条理もの」と言われますが、現実の社会も似たようなものでしょう。

変なところに迷い込んだり、理不尽な裁判にかけられたり、妙な病気に罹ってしまったり。

私がいちばん怖いと思ったのは、『闖入者』に描かれた、多数決の恐怖です。

見知らぬ大家族に、部屋を占領されてしまった主人公。いくら抗議しても、多数決で否決されてしまう。

「悪」が多数になったとき、「善」が挽回できるチャンスがありません。

ときどき、民主主義って本当に正しいのだろうかと、ふと考えたりします。あぶないですか、この発想。