もっと少なく読む

Amazonで、ある本を検索したら、その本の概略が冒頭の4行だけ、記載してありました。

ちなみにその本とは、小田嶋隆氏の「場末の文体論」ですが、その本のことはさておきます。

その4行の下にある「続きを読む」というボタンをクリックすると、続きが全文(全10行)表示されます。

その10行の下には「もっと少なく読む」というボタンがあり、クリックすると表示が4行に戻ります。

「もっと少なく読む」って、なんですの、お兄さん。

文章をすべて読み終わった者に対して、「もっと少なく読む」という選択肢は、意味がありません。

おそらく、文章を全部を読むのが面倒になった人に、元の短縮文章に戻す機会を与えるボタンでしょう。

ためしに米国のAmazonサイトを見ると、「Read more」と「Read less」でした。

この表現で英語圏の人は違和感ないというのなら、それはしょうがない。

しかしせめて、日本のサイトではそんな違和感のある直訳を使わず、「表示を戻す」ぐらいにできないのか。

おそらくReadは純粋な「読む」ではなく、「読み取る」とか「把握する」の意味で使っているんでしょうね。

だから「Read less」=「じっくり読む気にならんから、ざっと目を通す」ぐらいなのかもしれません。

英語通の知人に尋ねると、「Read less」は「読書ばかりせず実践せよ」という意味でも使うとか。

なので「紹介文ばかり読まずに本を買え」という意味にも解釈(こじつけ)できると。なるほど、一理ある。