予防医療の拡充が本筋

本日、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-481.html" target="_blank" title="通常国会">通常国会</a>が召集されました。長い冬休みでしたね、議員さんたちは。

安倍首相は今国会を「改革断行国会」と位置づけて、医療や農業の改革を断行する考えとのこと。

「断行」という言葉の響きは勇ましいですが、本気で断行されたら、たぶん医療機関には打撃です。

小泉内閣時代からそうですが、国民あるいは国の財政を立て直すとき、医療費はいつも削る方向なのです。

高齢化が進んでいるのに、国民1人当たりの医療費は抑えようという、困難な改革が断行されるのでしょうか。

医療費削減をめざすなら、予防医療の充実を図るのが本筋というもの。ぜひその方向で断行してほしいです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-477.html" target="_blank" title="特定健診">特定健診</a>(いわゆるメタボ検診)は、効果ナシとは言いませんが、有料なので受診率は低迷しています。

受診者の多くが、日ごろ通院治療している生活習慣病の経過観察用に、特定健診を流用しているのが実態。

本来の、メタボを発見するという目的で受診する方は、残念ながらごく少数です。

人間ドック学会は昨年、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-943.html" target="_blank" title="健診の基準値">健診の基準値</a>を大幅に甘くしましたが、いったい何考えてるんですかね。

厳し目の基準を設定して、生活習慣病の予備軍を早期発見することにこそ、健診の意義があるというのに。

予防接種はどうでしょう。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1186.html" target="_blank" title="子宮頸がん予防(HPV)ワクチン">子宮頸がん予防(HPV)ワクチン</a>は、ご存じの通り、事実上の中断中です。

ワクチン反対派は、定期的に子宮がん検診を受ければ、がんを早期発見・早期治療できる、と言います。

でも、発がんするまで待って早期発見して手術するよりも、発がんを予防した方がいいに決まっています。

どうしてその理屈が多数意見にならないのか、不思議でなりません。