「医薬品安全対策情報」11月号が届きました。医療従事者向けの、月刊の小冊子です。
医療用医薬品の「使用上の注意」等に改訂があった場合、その内容がすべて掲載されています。
今月号の最初に登場した薬剤は、「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-895.html" target="_blank" title="アセトアミノフェン">アセトアミノフェン</a>」でした。
「カロナール」や「アンヒバ」などの商品名で知られる、乳幼児にも唯一使える解熱鎮痛剤です。
インフルエンザで高熱が出た時には、この薬の使用だけが推奨されています。それだけ安全ってことです。
しかし今回の情報は、その安全なカロナールと総合感冒薬との併用を、あらためて「警告」するものでした。
すなわち「カロナールとかぜ薬は、成分がダブるので併用してはいけませんよ」というわけです。
例えば、「PL配合顆粒(いわゆるPL顆粒)」には、1包あたり150mgのアセトアミノフェンが含まれます。
カロナールの通常量400mgにPL顆粒を併用すると、合計550mgの「高用量投与」になってしまいます。
このような用量を続けると重篤な肝障害が発現する恐れがあるとされ、特別に注意が必要な状況です。
とは言いながらもカロナールは、頭痛や歯痛等に対しては1回1000mg、1日4000mgまで認められています。
来月1日には、これまで最大の300mg錠を大きく超える、500mg錠が発売される予定です。
解熱剤としては厳しく用量を制限している割に、鎮痛剤としてはかなり緩いです、この薬。
「(痛みが)軽くな〜る」から「カロナール」と名付けられたぐらいですから、基本は鎮痛剤なんですね。