リベリアから羽田空港入りした発熱男性から、エボラウイルスは検出されなかったようです。
しかしこれで安心してはなりません。「偽陰性」の可能性もあります。
いやそれよりも、今回が陽性だった場合を想定して、行政や医療機関は予行演習をしておくべきでしょう。
米疾病対策センター(CDC)は、感染の恐れのある者を強制隔離はしないことを、明らかにしました。
そのような措置をとると、医療従事者の「英雄的行為」を消極的にさせるからだといいます。
たしかにエボラ出血熱は、致死率の高い恐ろしい病気ですが、感染力が強い感染症ではありません。
隔離を強制するほどの、科学的根拠がないのです。
一般に、病原体の感染経路を危ない順(感染しやすい順)に書いてみると、おおむね次の通りでしょうか。
(1)空気感染、(2)飛沫感染、(3)接触感染、(4)経口感染、(5)血液感染
エボラは接触で感染するように言われますが、粘膜や傷口に、患者の血液や体液が直接触れた場合だけです。
接触感染というよりは、経口感染や血液感染に近いかもしれません。
もちろん、感染者の体液が何に付着しているかわからない時は、用心するに越したことはありませんが。
今日見た「ひるおび」で、電話線を介して病気がうつる、と噂された時期があったと紹介していました。
明治時代、電話が普及し始めた頃にちょうどコレラが流行したので、このようなことが心配されたとのこと。
電話線を経由して細菌が感染することなどもちろん、科学的にあり得ないことです。
そのかわり電話回線などを介して、ウイルスが感染する時代にはなりましたけど。