Apple Watch

Appleの新製品「iPhone 6」と「Apple Watch」が、本日(日本時間)発表されました。

iPhone 6は、さすがにデザインは秀逸。スペックもNFC搭載も、期待通りです。

サイズは「大」と「特大」の2種類。さて、どちらを買おうか。予約開始は明後日。それまで悩みましょう。

それよりもApple Watchです。満を持して登場したAppleのスマートウォッチの、評価は分かれています。

スマートウォッチは、サムスン、ソニーなどがすでに発売し、Appleの遅れが目立っていました。

遅れれば遅れるほど、期待ばかりが高まり、よほど斬新なものでないと驚かない状況での、今回の発表です。

作りの完成度の高さは、さすがにAppleです。しかし、全体的なデザインが画期的かと言えば、微妙。

考えてみると、スマートウォッチって、難しいデバイスだと思います。

小さいことが最大の特徴ですが、小さいが故に、画面は見づらく、指先では扱いづらい。

いくら解像度を上げて細かい表示が可能になったとしても、指の太さは細くできません。

この課題をもしかすると、Apple Watchが克服した、かもしれません。その答えが「デジタルクラウン」。

腕時計の「リューズ(龍頭)」のようなボタンを、iPodのクリックホイールのように使う、新しいUIです。

ボタン類を減らしてシンプルを追究してきたAppleが、敢えてボタンを装着したところがミソでしょう。

その思い切りが、久々にAppleらしいイノベーションかと、私は思いました。

白川発電所

「中秋の名月」に続き、今宵は「スーパームーン」。妖艶という言葉がピッタリの、大きな黄色い月です。

月の軌道の関係で、見かけの大きさが変わるのですが、今夜ほど大きい月が見られるのは、次は20年後とか。

さて、絶好のサイクリング日和の今日、走ったのはいつもの豊後街道ではなく、南阿蘇方面です。

先週の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1064.html" target="_blank" title="二重峠の石畳">二重峠の石畳</a>で懲りたので、豊後街道やミルクロードからは、しばらくは離れたくなったのです。

ミルクロードを離れるので、言ってみれば「乳離れ」です(これが言いたかった)。

白川沿いを走り、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-865.html" target="_blank" title="スイッチバック">スイッチバック</a>で有名な立野駅近くまで行くと、進路を南にとりました。

そこには水力発電所があったので、橋を渡って発電所の上流に向かって、山を登ってみました。

さすがに発電所周囲だけあって、険しい山道なのに、車が通れるように舗装されています。

とは言え、舗装面が見えるのはわだちの部分だけ。それ以外には、枯れ枝や石ころが転がっています。

あちこちから湧き水が流れており、路面が濡れて苔が生えています。どうやら水源地も近いようです。

やっと登り切ってみると、発電所の導水管の一番上の、貯水池部分に出ました。

間近に寄って見学したかったのですが、フェンスがあって南京錠がかかっていました。

立入禁止の表示の上に「御用の方は下記に連絡下さい JNC動力部水力課」と書かれた看板がありました。

九州電力の管理ではないのか。じゃあJNCって何だろう・・・と、そこで思い出しました。チッソです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-66.html" target="_blank" title="Japan New Chisso">Japan New Chisso</a>のJNCです。調べてみるとこの発電所は、水俣製造所に電力を供給しているようです。

100年前の建造で、今も現役。JNCはほかにも九州内で、13カ所の水力発電所を稼働させているとのこと。

なにしろ<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-116.html" target="_blank" title="チッソ">チッソ</a>の発祥は、水力発電会社(曽木電気株式会社)ですから、水力発電はお手の物なのでしょう。

竹取物語

旧暦8月15日の今宵、見事な中秋の名月が昇っています。月明かりは、まぶしいぐらいです。

でもよく見ると、わずかに欠けています。満月は明日なのです。などというウンチク話はさておきましょう。

今日は竹取物語の話。高校の文化祭で展示を企画したほど、私は竹取物語が好きでした。

日本最古の物語なのに、設定はSF。でも物語の大半を占める、求婚者たちのドタバタは、まさに喜劇です。

かぐや姫の無理な注文に対して、5人の求婚者たちがどのように応じたか。復習がてら、まとめてみました。

(1)石作の皇子:課題「天竺の仏の石の鉢」

手抜きして、山寺からとってきた鉢を差し出したら、かぐや姫に見抜かれて鉢を突き返され、恥をかきます。

(2)庫持の皇子:課題「蓬莱山の玉の枝」

秘密裏に、職人たちに偽造させたものの、工賃が未払いのために騒動になり、ばれて大恥をかきます。

(3)右大臣阿部御主人:課題「火鼠の皮」

大金持ちなので金に糸目は付けず、中国の商人に発注したところが、ぼられた上に偽物をつかまされます。

(4)大納言大伴御行:課題「竜の首の五色の珠」

家来に命じても従わないので、自分で船出しますが、嵐で散々な目に遭い、ひどい面相になって笑われます。

(5)中納言石上麻呂足:課題「燕の子安貝」

自ら屋根に登り、転落して気を失いながらも燕の巣の中で探り当てたものは、固くなった燕の糞でした。

どのエピソードにもオチがあり、笑わせます。登場人物がみな高貴な人物なのに、妙に人間臭いのもいい。

それにしても、1000年以上も前に、月と地球を人間が行き来する物語を書いた、その発想力がすごいです。

帽子の効用

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1044.html" target="_blank" title="ハット・デビュー">ハット・デビュー</a>したのはいいのですが、その後ほとんどかぶる機会がありません。街に出ないからです。

家の近所でかぶろうにも、普段着では似合いません。帽子が浮いてしまいます。

帽子で気取っているのに服や靴が手抜きだと、そのギャップが目立ち、恥ずかしいことになります。

なので先日、まず私の弱点であった革靴を新調しました。もちろん、ゆめタウンで10倍の日です。

帽子にはまた、めんどうなマナーがあります。たとえば室内では帽子をとらなければならない、など。

しかしそのマナーを守ることによって、いかにも紳士的に振る舞うことができます。

考えてみると、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1033.html" target="_blank" title="自転車のヘルメット">自転車のヘルメット</a>も同じですね。こちらはすっかり、私の習慣になっています。

本来は安全のために装着するのですが、交通ルールを遵守していることをアピールすることもできます。

周囲の車からも一目を置かれるので、いい加減な走りはできず、それがさらに安全につながるわけです。

以前は、絶対安全で誰にも迷惑をかけない状況であれば、信号を無視して交差点を渡ることもありました。

しかし今は無理です。誰かが遠くから見ているかもしれないと思うと、どうしてもできないのです。

だからヘルメットは、紳士的な自転車乗りのための、ツールと言えるかもしれません。

スーツ着てヘルメットかぶって自転車通勤ってのも、ニューヨークっぽくてクールですよね。暑そうだけど。

デング熱広がる

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1059.html" target="_blank" title="デング熱">デング熱</a>が心配」という相談を受けたとき、「熊本は大丈夫です」とは言えない状況になってきました。

デング熱は、蚊からヒトへ、ヒトから蚊へと感染が連鎖・拡大し、新たなステージに到達したようです。

(1)蚊(海外某所)→ヒト(発端者)→蚊(代々木公園)

海外で蚊にさされて感染し、代々木公園で蚊に刺された人物が、今回のデング熱騒動の発端者です。

(2)ヒト(発端者)→蚊(代々木公園)→ヒト(国内一次感染者)

その発端者が代々木公園で蚊に刺され、その蚊に刺された人が、国内感染者になったと考えられます。

このように、デング熱発症者がすべて、代々木公園を訪れたことがあるうちは、まだよかった。

(3)ヒト(国内一次感染者)→蚊(代々木公園以外)→ヒト(国内二次感染者)

ところがここにきて、代々木公園以外で蚊に刺されて感染したと思われる患者が、複数現れました。

国内一次感染者が、その移動先で蚊に刺され、感染が拡大してきたと考えるべき状況です。

となると、代々木公園からの距離など、まったく無意味です。人間はいくらでも遠くまで移動するからです。

明日にでも、水前寺公園で蚊に刺された人がデング熱を発症するかもしれません。

さいわい、感染を媒介するヒトスジシマカは冬を越せず、デング熱自体も疾病としては比較的軽症です。

なのでこのたびの日本のデング熱は、大事には至らぬまま、冬には必ず(いったん)終息するでしょう。

しかし、最初に代々木公園に現れた発端者が、もしもエボラ出血熱患者だったらどうなっていたことか。

今回のデング熱騒動は、日本全体の感染症危機管理を、もういちど見直す契機になるのかもしれません。

夏時間

Appleのプレスイベントが、迫ってきました。楽しみですね。楽しみですよね。

開催されるのは、Apple本社のあるカリフォルニア州クパティーノで、9月9日の午前10時から。

この時刻は、米太平洋夏時間(PDT)なので、日本時間だと16時間加えて、9月10日の午前2時です。

そういえば、昨年12月19日に<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-848.html" target="_blank" title="MacPro">MacPro</a>が突然発売され、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-807.html" target="_blank" title="あわてて発注">あわてて発注</a>したのは、日本時間で17時でした。

つまりこのときの時差は17時間。夏時間ではない、通常の太平洋時間(PST)だったわけです。

夏時間は、いつからいつまでか。調べてみたら、3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで、とのこと。

8カ月弱もありますよ、夏時間。長いッスね。いっそのこと、PSTの方を冬時間と言った方がいいのでは?

どうやら2007年から、それまで半年だった夏時間を長くしたようです。エネルギー節約のためです。

夏時間制度には長所も短所もありますが、敢えて導入している理由は、メリットの方が大きいからでしょう。

私の出勤時刻もまさに、季節によって変えています。いまなら6時半過ぎですが、冬だと遅くなります。

なぜなら、夜明け前にクリニックに到着しても、暗くて<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-870.html" target="_blank" title="外回りの清掃">外回りの清掃</a>ができないからです。

なので職場到着時刻が日の出後になるように、遅く出勤するのです。

調べてみると、日の出がいちばん早いのは6月12日前後、いちばん遅いのは1月10日前後でした。

驚いたことに、今年3月第2日曜(3/9)と11月第1日曜(11/2)では、日の出の時刻はいずれも6時35分でした。

米国の夏時間切り替え時期は、くしくも、私が出勤時刻を変える時期とピッタリ合致しているのです。

日本でも夏時間(ていうか冬時間)を導入していただくと、私としてはとても都合が良いのですが。

秘密の質問

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1065.html" target="_blank" title="昨日">昨日</a>の、セレブの写真流出の件については、何が問題だったのか、補足説明しておかなければなりません。

Appleの声明によれば、ハッカーの手口は、パスワードや「秘密の質問」の推測によるものだったようです。

つまり、システムへのハッキングではなく、旧来から行われている、泥臭い手法だったというわけです。

Apple IDの場合、アカウントの管理のために「秘密の質問」に対する答えを登録しておきます。

パスワードを変更(再発行)する際に必要となる答えであり、本人確認のための最重要機密事項です。

この答えを見破られたら、パスワード自体をいくら難解にしておいても、意味がありません。

初めて飼ったペットの名前を問う質問など、いつくかの中から3つを選び、その答えを入力します。

自分なら簡単に思い出せるけど、他人には見破られない質問って、3つも選ぶのは意外と難しいものです。

それに、ペットの名前とか親の旧姓とか、すべて他人が調べることのできそうな事柄です。

ということは、秘密の質問には、ありのままの答えを登録してはならないのです。これが鉄則。

今日は特別に、私の方法をお教えしましょう。それはすべての答えに、何か特定の語尾を付けることです。

たとえば、出生地を問う質問なら「山口ですよ」、好きな野菜なら「ブロッコリーですよ」とか。

この「ですよ」の部分は、とても重要なキーワードになるので、これだけは絶対秘密にしますですよ。

クラウドの安全性

米国のセレブのプライベート写真が、Appleの「iCloud」から流出したと騒がれたのは、つい昨日のこと。

しかしその流出の原因はiCloudの問題ではなかったと、本日Appleが発表したので、私もホッとしました。

どうやら、セレブたちのパスワード管理に問題があって、アカウントが比較的簡単に乗っ取られたようです。

これを聞いて私も、とりあえずApple IDのパスワードを、ひどく長ったらしいものに変えました。

クラウドストレージは、保存容量がどんどん大きくなっているので、情報が流出したら被害も甚大です。

私がいま、いちばん利用しているクラウドストレージは「Dropbox」です。iCloudよりもずっと便利です。

はじめは無料プランで使っていましたが、去年の6月に、保存容量100GBの有料プランに<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-623.html" target="_blank" title="移行">移行</a>しました。

100GBプランの年間料金が、それまでの199ドルから99ドルに値下げされたので、オトク感が出たのです。

ところがです。先週突然、何の前触れも無く、価格据え置きのままで容量が10倍の1TBになりました。

悪い話ではないですが、いきなり10倍ってどうなの。これまでの価格体系に疑問を感じてしまいます。

ていうか、今までが高かったのです。ようやく、同業他社のストレージサービスと同程度になったわけです。

このようなサービスは、乗換えが比較的容易なので、利用者に逃げられたらひとたまりもありません。

しかし、料金の安さや使い易さもさることながら、クラウドサービスは安全性・確実性が何よりも重要です。

Appleの次期OS X「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-973.html" target="_blank" title="Yosemite">Yosemite</a>」とiOS8には、クラウドストレージ「iCloud Drive」が搭載される予定です。

その搭載機種の発表が来週予定されているこのタイミングでは、不安材料を払拭しておきたいものです。

今回Appleが、情報流出の原因究明を迅速に行って発表したのも、そういった背景があるのでしょう。

二重峠の石畳

豊後街道で最大の難所は、阿蘇外輪山の西側の二重峠石畳といわれています。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1057.html" target="_blank" title="七里木">七里木</a>と八里木の間です。

そしてこの石畳こそが、私のサイクリングにとっても、最も過酷なものとなりました。

これまでは山道でしたが、七里木を少し過ぎたあたりから、いかにも阿蘇らしい高原風景に変わります。

やがて大きな交差点。この交差点に接する4つのコーナーのうちの3つに、石碑が建てられています。

なぜ3カ所に石碑が別々に立っているのか。ひとつひとつチェックです。

進行方向右向こうにあるのは「西南の役戦跡」の石碑でした。豊後街道の難所も、戦地となったわけですね。

進行方向左向こうの石碑は「阿蘇北部広域農道記念碑」。ミルクロードそれ自体を記念するもの。必要?

進行方向左手前のいちばん立派な石碑は、地元の有力政治家だった藤田義光氏の「祈念碑」。でかすぎ。

おまけに二重峠は、もう少し先にありました。先ほどの交差点は、石碑を建てやすい立地だったのでしょう。

さて、峠から始まる石畳は、全長1.6kmで標高差200m。その数値の意味を、よく吟味しておくべきでした。

車両進入禁止とのことなので、自転車を押して、下ることにしましたが、これが、地獄でした。

はじめはまだ、高原風景も見えて爽快でしたが、やがて森の中に入り、傾斜もどんどんきつくなります。

薄暗く湿っていて、石畳には苔が生えて滑りやすく、石も平坦ではなくゴツゴツしてて、すごく歩きにくい。

下まで落ちて行きそうな自転車を必死に制御しつつ、ずいぶん時間をかけて、その難所を下ったのでした。

もちろん帰り道は、別のルートにしました。自転車を押して石畳を登るなんて、絶対不可能。

参勤交代では、この石畳を駕籠を担いで上り下りしてたなんて、想像できません。きっと地獄です。

患者データ紛失

当院の話ではありませんので、ご安心下さい。大分大学附属病院での先月の出来事です。

1万3千人分以上の、住所・氏名・病名などの患者データを入れていたUSBメモリを、紛失したとのこと。

だから口を酸っぱくして言ったでしょう。USBメモリに重要な個人情報を入れちゃダメだって。

ちょっと前にも、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-944.html" target="_blank" title="東京医科大学病院のUSB紛失事故">東京医科大学病院のUSB紛失事故</a>について書いたばかりですよ。

大分大学病院の先生方は、私のブログをお読みになっていないのでしょうか。でしょうね。

同病院の個人情報に関するマニュアルによると、記録媒体への患者情報の保存は、原則禁止だったそうです。

なのになぜ、USBに保存したのか。便利だからでしょう。紛失するとは思っていなかったからでしょう。

つまり、油断してたのです。自分はなくさないという、根拠の無い自信があったのでしょう。これが怖い。

使うなと言っても使うなら、何重にも、情報漏洩防止策を講じておきましょう。

かくいう私も、どうしても使う瞬間が時々あります。では私は、セキュリティー対策をどうしているか。

(1)USBメモリにロックをかけておく

Macの場合だと、標準のディスクユーティリティーで、簡単にパスワードロックをかけることができます。

(2)大容量でオシャレなUSBメモリを、1個だけ厳選して所有する

中途半端な容量のUSBメモリを何個も保有していると、1個紛失してもなかなか気付きにくいものです。

(3)カギなどの貴重品と一緒に束ねておく

いつも紛失に気をつけているモノにくっつけておきます。私の場合は、銀行の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-451.html" target="_blank" title="ワンタイムパスワード生成機">ワンタイムパスワード生成機</a>。

10年以上前、私が初めて買ったUSBメモリの容量は128MB。当時からすれば、膨大な記憶スペースでした。

その中に、勤務先病院の臨床研究データ等を、どっさり保存していました。いま思えば恐ろしいことです。