料理と水の硬度

料理と水の硬度との関係については、あちこちに詳細なサイトがあります。

硬度というのは、水に含まれるカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量を定量化した数値です。

肉料理には硬水がいいとか、日本料理には軟水がいいとか言いますよね。

素材に味を閉じ込めるときは硬水、素材の味を引き出すときは軟水、と言うと少しわかった気になります。

熊本は水(水道水)がおいしいと、引っ越してきたころに聞いたことがあります。

河川やダムからの取水ではなく、地下水を水源にしているからだといいます。

水道水の平均硬度は、全国4位だそうです。阿蘇からの地下水にはミネラルが溶け込みやすいのでしょうか。

当院最寄りの「熊本市健軍水源地」の水は硬度78。軟水ではありますが、全国の水道水のなかでは高めです。

自宅を管轄する「大津菊陽水道企業団(名称が田舎くさい)武蔵ヶ丘水源地」だと、硬度62でした。

このような硬度では、水として飲んだときには美味しくても、日本料理には少々不利かもしれません。

では、ウイスキーのロックアイスに使う水は何がいいのか。考えてみたら、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1007.html" target="_blank" title="氷の透明度">氷の透明度</a>よりずっと重要です。

サントリーのHPを見ると、スコッチのモルトの個性を楽しみたいなら軟水、と書いてあります。

理想的には、その蒸留所で使われた仕込み水と同じ水(無理なら同じ硬度)で作るのが良いらしいですね。

一般に、国産ウイスキーは軟水、欧米では硬水仕込みとされますが、スコッチは軟水が多いようです。

とくに、私の好む<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-583.html" target="_blank" title="アイラ島">アイラ島</a>のウイスキーで使われているのは、ピート層で濾過されたわ湧き水、軟水です。

というわけで、純水で作ったロックアイスこそが究極。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1013.html" target="_blank" title="氷屋さんから通販で買った氷">氷屋さんから通販で買った氷</a>で正解でした。

直流式扇風機

九州北部の梅雨明けは、たぶん明日ぐらいだと言われてますが、どうして中国・四国より遅いんでしょうね。

なんか釈然としませんが、ともかく夏本番です。

2年ぐらい前から、直流(DC)モーターを搭載した扇風機が目に付くようになりました。

風量が細かく調整でき、静かで、消費電力が少ないのも特徴です。ただし、値段は高め。

最大の長所は、風量の微妙な調整(プログラム)ができること。だから各社のうたい文句が面白いですね。

東芝「上高地に吹く自然の風を計測し、不規則に変わるその風量や風速の変化のパターンに近づけた」

パナソニック「蓼科高原に吹く風を計測し、それに似せて風量に変化をもたせ心地よく優しい風を実現した」

いったいどんな風が吹いてくるのか、興味はありますが、あまり期待しすぎない方がいいかもしれません。

そもそも、実際の上高地とか蓼科高原の風が心地よいのは、風のパターンだけの問題ではないでしょう。

高原の風景とか開放感とか旅情とか、別の因子の方がよほど重要だとは思います。

とか言いながら今年、ついに買ってしまいました、直流式扇風機。時代の流れには逆らえません。

驚いたことに、回っているのがわからないほど、音が静かです。だから消し忘れが多い。これホント。

優しい風なので、ずっと吹かれていても疲れにくいですね。別の言い方をすれば、少々もの足りない。

ワクチン中断中

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-826.html" target="_blank" title="HPV(子宮頸がん予防)ワクチン">HPV(子宮頸がん予防)ワクチン</a>は、積極的勧奨接種が中止された宙ぶらりんの状態で、1年過ぎました。

法令で規定された定期予防接種でありながら、接種はオススメしませんよ、という妙な位置づけです。

産婦人科学会などは、日本が子宮頸がん後進国になると危惧しています。私もそう思います。

ワクチン接種の意義を認めたくないマスコミは、がん検診の推奨へと、論点をずらしています。

たしかに「検診率」を上げることは早期発見・早期治療に結びつき、「死亡率」を減らせます。

しかし、検診で子宮頸がんの「発病率」を減らすことはできません。早期発見できても、手術が必要です。

手術にも危険があるし、合併症も起こりえます。手術内容によっては、妊娠ができなくなるかもしれません。

若い人の子宮頸がん発症が増えているいま、晩婚化が進む日本で、ますます出生数が減る可能性もあります。

子宮頸がんの発病率を確実に減らせるのは、ワクチンだけです。

いつも思いますが、日本人というのは、理性よりも心情に左右されやすい面があります。

その結果、ワクチンの副反応を問題視するあまり、将来の子宮頸がん発生には目をつぶることになります。

両者を天秤にかけ、論理的に比較検討し、合理的に判断する、ということが、日本人は下手なのです。

まさに厚労省はいま、目の前の副反応問題によって思考停止に陥っているところです。

しかし現在でも、HPVワクチンの接種は可能です。合理的思考が出来る方は、ぜひ接種をご検討下さい。

法律上の親子関係

最高裁は、科学的根拠のある血縁関係よりも、子どもの身分の法的安定性を優先する判断を示しました。

この判決は議論を呼んでおり、どちらかというと世の中には反対意見が多いようです。

しかし最高裁が敢えてこのような判断を下した理由について、よく考えてみる必要もあります。

(1)「いったん定まった親子関係を、後の鑑定で取り消せるようになると子への不利益が大きい」

実態は知りませんが、もしかすると本当は血縁関係のない親子が、世の中には多いのかもしれません。

何年も偽りの父子関係を続けているから、あとでこじれるのです。

新生児のDNA鑑定を義務づけてはどうでしょう。その方が後腐れがありません。取り違えも防げます。

(2)「法律上の父子関係と生物学上の父子関係が一致しないこともあるが、民法は容認している」

そのような民法自体が、時代遅れと考えるべきかもしれません。ならば民法を改正する必要があるでしょう。

昔は生物学上の父子関係を確実に明らかにする手法がなかっただけです。

DNA鑑定がここまで簡単に行えるようになった現状に、民法の方が合わせなければなりません。

子どもが血縁上の父と暮らすか、別の家庭で暮らすかは、子どもの現状を踏まえて決めるべきです。

最高裁はただ、扶養義務や相続権などが問題となる法律上の父子関係を、民法に従って判断したまでです。

裁判の詳細を把握していないのでアレですが、基本的人権で争えば、判決は異なったのではないでしょうか。

AppleとIBM

AppleとIBMが、大規模提携を打ち出しました。昔の感覚だと、絶対にあり得ない組み合わせです。

もともとIBMは大型コンピュータのメーカーであり、パソコンを発売したのはAppleの方が先です。

Appleの成功を見て巨大企業IBMがパソコンに参入したために、Appleの経営は一転悪化していきました。

80年代末にMacユーザーとなった私を含む、すべてのAppleファンにとって、たぶんIBMは宿敵でした。

AppleのCMフレーズ「最高を最初から」をもじって、IBM PCを「最低を最後まで」とけなしたものです。

当時のMacはかなり高額でした。最初に買ったSE/30は、いまならMacBookAirが4台買えるほどの価格。

IBM PCがビジネス用として広がる一方、Macは創作家や医者などを中心に生き延びるのがやっとでした。

ところで、IBM PCの中核を担っていたのは、実はMicrosoftのOS(MS-DOS)とIntelのCPUでした。

このOSとCPUがあれば、別にIBMじゃなくてもいいじゃん、ってわけで、安い互換機が台頭します。

IBMは一気に落ち目となり、Appleファンとしては溜飲を下げたものです。

しかし後に、IBMがパソコン事業を中国企業に売却するに至っては、悲しい時代の流れを感じました。

MicrosoftやIntelの天下がしばらく続いたものの、その後Googleが台頭し、IT界は混沌としています。

Appleは復活し、時価総額はかつての巨人IBMの3倍を超えています。

ここでビジネス需要を拡大したいAppleが、企業向けサービスに秀でたIBMと手を組むのは魅力です。

どうも最近、Googleやサムスンにやられっぱなしな気がしてたので、久々に明るいニュースでした。

診療報酬の審査

「『ご当地ルール』無駄の温床」

医療機関が請求する診療報酬の審査基準が、地域によって異なることを問題にした、新聞記事の見出しです。

どうしてすぐ、こういう発想になるんでしょうね、マスコミというのは。

「後期高齢者1人あたりの医療費でみると、最も多い福岡県は最も少ない岩手県の6割増し」

この書きぶりでは「福岡県は審査が甘く、過剰診療を誘発している可能性がある」と言わんばかりです。

診療報酬の請求が適切かどうかは、社会保険診療報酬支払基金などの機関が審査しています。

ここで重要なのは、審査しているのはレセプトであって、診療内容ではないということです。

ある患者さんの「病状」に対して、適切な診療が行われたかどうかは、審査対象ではありません。

その患者さんに付けられた「病名」に適合する診療が行われたかどうか、そのことのみを審査しています。

所詮、書類審査です。医師の診療にかける熱意や患者さんに対する誠意については、何も考慮しません。

「電子化したデータを分析し(中略)ムダな受診行動や過剰な治療行為をあぶり出す必要がある」

記事はこう結論づけていますが、このような一方的な考察ばかりはびこることは、大問題です。

診療費用については<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-976.html" target="_blank" title="以前も">以前も</a>書きましたが、「多いのは悪、少ないのが善」という図式は正しくありません。

医師が適切と思う診療を、過不足なく行うのが善です。

そのために審査機関は、医師の裁量を信頼して不要な制限を行わないことが、良い医療につながるはずです。

福岡県と岩手県の比較で言うなら、岩手県は審査基準が厳しすぎて萎縮医療になっていないか、心配です。

スマホの電池切れ

気がつくと、iPhoneのバッテリー残量が10%を切っていることが多くて、ヒヤヒヤします。

メールや通話や音楽を聴くことが多いわけではないし、ゲームはまったくやりません。

おそらく原因は、ライフログ系アプリでしょうね。私の移動や運動を、複数のアプリが逐一記録しています。

それは、しょうがない。好きで記録しているので。

もう一つの原因は、バッテリーを長持ちさせるための、私の充電方法にあるのかもしれません。

リチウムイオン電池は、こまめに「継ぎ足し充電」するのが原則であることは、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-777.html" target="_blank" title="以前も">以前も</a>書きました。

電池残量は20〜80%の間を保ち、フル充電を避けるのが私の流儀なのです。

ところがこの手法は裏目に出ることが多く、うっかり充電の機会を失うと電池枯渇の窮地に追い込まれます。

そんなとき役立つのが「モバイルバッテリー」ですね。遅ればせながら、大容量のやつを買いました。

自宅でいちど充電しておくと、iPhoneを何回分かフル充電できるほどの性能があります。

旅行の時でも、ACアダプタを持ち歩くよりも、モバイルバッテリーの方が便利かもしれません。

屋内外を問わずこまめに充電できるので、「継ぎ足し充電派」には必須のアイテムです。

私には当面関係ないですが、米国へ旅行される予定の方は、必ずモバイルバッテリーを買っておきましょう。

というのも、米国への直行便に搭乗する際には、スマホの充電が切れていたら大変なことになるからです。

一部の空港では、保安検査場で携帯端末の電源がONにできなければ、搭乗できなくなるそうです。

「アルカイダが携帯電話に仕込める新型爆弾を開発した」との情報を元に、保安検査が強化されるためです。

つまり、バッテリー切れのスマホを所持していたら、テロリストと見なされても仕方がないということです。

まったく、アルカイダも余計なことしてくれますが、でも、モバイルバッテリーがあれば安心ですね。

水あかゼロへ

車を洗った後は、手早く拭き上げないと「水あか」が付いてしまいますね。

あれと同じでグラス類でも、洗った後は水あかが付かないように、水滴を拭き上げる必要があります。

グラス拭きの用途では、ガラスに布巾の繊維が残らないように、リネンや化学繊維の布がよく使われます。

東レの「トレシー グラスの磨き上げ用 玄人はだし」が定番らしいので、さっそく試してみましたが・・・

手がかぶれました。トレシーの素材はポリエステル。じゃあ、ポリエステルアレルギー? 困った。

東レがダメなら、同業他社の製品はどうか。帝人の「あっちこっち食器・グラス拭き」を急いで購入。

発注したあとで気づきました。これもポリエステルじゃん。

で、悩んだ末にひらめきました。グラスを純水ですすげば、水あかが付かないぢやないか(高村光太郎風)。

水あかが付かないのなら、拭き上げる必要もなく、洗った後は自然乾燥でOKぢやないか(くどい)。

思い出してみると、大学で実験をしていたころ、ガラス器具に水あかが付いた経験がありませんでした。

いつも仕上げに、純水ですすいでいたからでしょう。理論的には、不純物がなければ水あかも付かないはず。

純水はどうするかって? ほら、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1007.html" target="_blank" title="透明な氷">透明な氷</a>を作るためにAmazonで購入した純水があるでしょう。

500mlのボトル1本100円。コストを考慮して、1回のすすぎに使うのは50mlぐらいにしておきます。

さっそく試してみましたが、むむむ。水あかが、わずかに付いてゐるぢやないか。純水をケチりすぎたか。

凝固点降下

透明なロックアイス作製の研究を始めてから、すでに1週間以上を経過しています。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1007.html" target="_blank" title="前回">前回</a>は、「凝固点降下」を応用してー10℃で純水をゆっくり凍らせる実験を開始したと、書きました。

では、お待たせしました。実験結果の発表です。失敗です。

まあ、そう言っては元も子もないので、少し経過を書きましょう。まずは、凝固点降下のおさらいから。

-10℃のシャーベットを作るには、水500gに食塩を何グラム溶かせばよいか。

NaClの組成式量58.4、水のモル凝固点降下を1.85とすると、10 = 0.5 x ( 食塩量 / 58.4 ) x 2 x 1.85

いちおう解説しますと、右辺の0.5は、0.5kgすなわち500gの意味です。

食塩量を組成式量で割れば、モル数が出ます。電離するので、質量モル濃度は2倍と考えます。

上の式を解くと食塩量は316g。よく溶かして冷凍庫で半日冷やし、良い感じのシャーベットが完成です。

純水のペットボトルをこのシャーベットに浸け、全体をクーラーボックス内に安置。ここからが難しい。

純水は徐々に凍ってきますが、気がつくとシャーベットが溶けています。ボックス内の温度が高すぎました。

そこで次は、冷凍庫内に安置してみると、こんどは純水のボトル内が真っ白に凍りました。冷えすぎです。

野菜室内でもだめ。溶けます。どうもこの方法は、-10℃のシャーベットを作った後の維持が難しい。

で、結局どうなったかというと、氷屋さんの通販で透明な氷を買うことにしました。安易ですみません。

氷代って意外と安い(送料は高い)のです。これまでの実験のコストと手間の方が、よっぽど大変でした。

政務活動費

大泣きした兵庫県議の野々村竜太郎氏が、ついに辞職しました。

海外の某メディアは、あの<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1003.html" target="_blank" title="号泣会見">号泣会見</a>を「メルトダウン」と表現しているようです。座布団2枚。

では私も。竜太郎が泣いたので、日光の「鳴竜」ならぬ「泣竜」はどうでしょう。座布団もってけ。

それにしても「政務活動費」って、いい加減な使い方しても(通常は)おとがめナシなんですね。

「切符代」

自動発券機で購入した場合は領収書が不要、って例外規定があるものだから、野々村氏は悪用しまくりです。

でも自動発券機には「領収書ボタン」があるはず。あれを押すヒマもないぐらいに、議員は忙しいのか。

「切手代」

野々村氏だけでなく、兵庫県議の中には他にも、大量に切手を購入していた方がいたと報じられました。

政務活動費は、毎月前払いで支給され、使わなければ(領収書がなければ)返還しなければなりません。

そのためとりあえず、あとで換金できる切手を購入しておこうと、誰でも考えそうなことです。

「切子代」

どうせなら、ここまで韻を踏んでほしかった。薩摩切子とかを大量購入してませんかね、野々村氏。

普通の事業主が、あとで換金できるようなモノを大量に購入して、税務署はそれを経費と認めるでしょうか。

世の中のシステムは、政治家の金の使い途には、とっても甘いです。