粉チーズ

チキンナゲットの期限切れ問題が報じられた昨日、たまたまナゲットを買ってしまった人はいるでしょうか。

幸いにして、わが家の夕食はミートソース・スパゲッティ(別名スパゲッティ・ボロネーゼ)でした。

そのボロネーゼにふりかけるつもりだった粉チーズはしかし、賞味期限を4カ月過ぎていました。

「いったい中国はどうなっとるのか」などと文句を言っていた手前、この粉チーズは使えません。

ところで、粉チーズといえば「パルメザンチーズ」でしょう。とくに米国KRAFT社のものが代表的です。

これはイタリアのチーズ「パルミジャーノ・レッジャーノ」を粉にしたもの、と私は思っていました。

しかし実際には、本家イタリアのチーズが原料ではなさそうです。あくまで米国産の類似品です。

本来ボロネーゼには、本家イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノを、削りながらかけるべきでしょう。

パルミジャーノ・レッジャーノは、イタリアのチーズ屋さんの店頭に、たくさん鎮座しています。

特大の鏡餅みたいなヤツです。イタリア半島の付け根に位置する、エミリア・ロマーニャ地方が産地です。

エミリア・ロマーニャ地方の州都はボローニャ。ボローニャソーセージとか、ボロネーゼの発祥の地です。

実はボローニャは、私にとって思い出の深い町。以前、学会発表で訪れたことがあるからです。

その際お土産に、パルミジャーノ・レッジャーノのブロックを買って帰ったことは、言うまでもありません。

帰国後さっそく、チーズを削りながらボロネーゼに振りかけたときの、あの風味の豊かさは本物でした。

と、その時は思ったのですが、結局今は手軽な粉チーズ。風味が劣る分、多量に振りかけてカバーします。