自白と冤罪

またまたこの話題で恐縮ですが、PC遠隔操作事件の片山被告が昨日、すべての犯行を認めました。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-958.html" target="_blank" title="一昨日">一昨日</a>も書いたように、真犯人が別にいるように見せかけようとした<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-955.html" target="_blank" title="アリバイ工作">アリバイ工作</a>が、裏目に出ました。

しかし私は、片山被告がその程度のことで自供に転じたことを、意外に思いました。

もっと言い逃れると思ってました。たとえば、こう言うことも出来たはずです。

「私は無実ですが、冤罪であることを立証する決め手がないので、今回のような偽メール工作をしました」

片山被告の諦めが早かったのは、遠隔操作事件の量刑が、それほど重くないと踏んでいるからでしょうか。

一連の事件を総括してみると、さまざまな問題が浮かび上がってきます。

(1)パソコンの遠隔操作による犯罪は、冤罪を招きやすく、したがって真犯人であることの立証も難しい。

(2)なりすまし犯罪は、踏み台にされた人間の人生を狂わせてしまうので、罪は重い。

(3)無実の人間が、警察・検察の強要によってついに自白し、その結果、冤罪が完成していく。

今回の事件の被害者は、遠隔操作の踏み台にされ、無実の罪に問われた4人です。

このうち2人の自白を、強要によって引き出した警察・検察は、実質的に片山被告と同罪でしょう。

エルニーニョ現象

今日も雨です。最近、雨の日が多いですが、梅雨入りはむしろ平年よりも遅くなると予想されています。

それというのも今年は、5年ぶりにエルニーニョ現象が発生しそうだからです。しかもかなり強いそうです。

エルニーニョが起きると、日本では梅雨入りが遅くなり、冷夏になると言われています。

「ペルー沖の海域の海水温が、平年と比べて高いことを、なんとか現象と呼んでいます」

先日たまたま見ていたNHKのおはよう日本で、気象予報士の方がこのように切り出しました。さらに続けて、

「それは何現象でしょうか? ラニーニャか、エルニーニョか、ペペロンチーノか」

ユーモアです。NHKが朝からユーモアです。まあしかし、こんなボケは民放に任せておけばよろしい。

それにしても、太平洋赤道域東部の海水温が上がると、なぜ日本が冷夏になるのか。

「風が吹けば桶屋が儲かる」式にも聞こえるそのメカニズムの、小学生向けの説明を考えてみました。

地球は自転しています。赤道の真横から地球を見たとすれば、左(西)から右(東)へと回転しています。

赤道付近は暑く、温められた空気が上昇して南北に向かい、やがて空気は冷えて降りてきます。

降りてきた空気は、ぐるっと回って赤道に戻って来ます。こんどは低いところを通るので、風となります。

この風は、まっすぐ赤道に向かっているつもりなのに、地球が自転しているものだから、西向きにずれます。

このようにして赤道付近では、いつも風が東から西に向かって吹いています。これを「貿易風」といいます。

貿易風が海面に吹き付けるので、暖かい海水は西向きに流れ、太平洋西部には海水温の高い海域ができます。

この海域から上昇した空気が北上し、日本付近に降りて太平洋高気圧となり、日本に暑い夏をもたらします。

エルニーニョで太平洋東部の海水温が高いとき、その分、太平洋西部の海水温は平年よりも低くなります。

貿易風が弱まるからこうなるのか、エルニーニョが起きるから貿易風が弱まるのか、よくわかっていません。

ともかくその結果、太平洋西部の上昇気流は弱まり、太平洋高気圧も弱まるので、日本は冷夏になると。

冷夏は電力問題的には好都合ですが、個人消費が減るのでアベノミクス的には不都合かもしれませんね。

完全犯罪の誤算

「刑事コロンボ」風のタイトルにしてみました。

例のパソコン遠隔操作事件で、先日は片山被告の冤罪の可能性を書きましたが、今日はまた新たな展開です。

前回、可能性として<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-955.html" target="_blank" title="4つ挙げた">4つ挙げた</a>うちの、(4)「小保方銃蔵=片山氏説」が、やや有力になってきました。

小保方メールは片山氏の自作自演であり、その証拠のケータイも発見されたと報じられました。

冤罪の可能性が残る本件では、片山氏は無実を訴え続けるだけで、無罪となる可能性は高かったはず。

なのに確実な無実の証拠を作ろうと、遠隔操作していた「真犯人」を仕立て上げたのが間違いでした。

もしもこれが真実なら、片山氏は自らの完全犯罪を補強しようとして、逆に墓穴を掘ったことになります。

こういうどんでん返しって、刑事コロンボではいちばん典型的なオチです。

検察が片山氏を泳がせ、偽メール作製を誘導したとすれば、まさしく<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-97.html" target="_blank" title="コロンボ張りの罠">コロンボ張りの罠</a>と言えるでしょう。

それにしても、片山氏はどうして証拠のケータイを河川敷などに埋めたのでしょうね。

これでは証拠隠滅の手法が、あまりに陳腐で古典的。逆にウソっぽい。私としては素直には信じられません。

まさか検察の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-195.html" target="_blank" title="証拠捏造">証拠捏造</a>とは思いませんが。

運動会開催の合図

今朝6時ちょうどに「花火」の音が聞こえました。近所の学校で、運動会が開催される合図です。

寂しいことにこの早朝の花火は、安眠妨害等の理由によって、とくに都会では廃れつつあるそうです。

ところで、この花火を「爆竹」と言う人が多いので、私は少々混乱しています。爆竹じゃないでしょう?

子どもの頃、空で何かが光り、小さな煙がいくつか見えて、その少しあとで爆発音を聞いた記憶があります。

明らかに、何かが空に打ち上げられています。だから打上花火なのです。爆竹なんかじゃありません。

本日あらためて調べてみたら、これは「昼花火」の一種で、「音花火」というものだと知りました。

そのうち、一発ドンッと鳴るのが「号砲」で、連発で鳴るのを「段雷」というそうです。

一般に、n連発のものを「n段雷」というらしいので、今朝聞いたのは「五段雷」ということになります。

音花火は、モノによっては大量の火薬を使うので、その取り扱いや打ち上げには危険を伴うそうです。

その場合、打上には一定の資格が必要で、学校の先生が勝手に打ち上げるのは違法です。

しかし火薬量の少ないモノなら「玩具花火」の範疇に入るので、誰でも打ち上げられるそうです。

ある通販サイトでは1,200円の「号砲花火」が販売されていました。ある意味「合法花火」(おそまつ)。

超音波洗浄機

眼鏡店に行くと、超音波洗浄機を使ってメガネを洗ってくれます。

フレームとレンズの境目とか、鼻あて部分の汚れなどが、すっかり除去されてキレイになります。

超音波によって水中に微小な気泡が無数に発生し、それがはじけるときの衝撃波が、汚れを落とすそうです。

この洗浄機はなにも、メガネだけでなく、さまざまな用途に使うことができます。

医療用に使うなら、小さくて洗いにくいモノ、たとえば耳鏡の先っぽ(スペキュラ)を洗うときに使えそう。

そう思って、超音波洗浄機を購入したのですが、実際のところ、あまり稼働していませんでした。

あるときネットで、ビールの泡立て用の超音波振動装置の広告を見て、即買いしたことがあります。

ただし使ってみると、超音波発生パワーが弱いためか、泡立ち具合が悪い。

と、そこでひらめいたのが、超音波洗浄機です。これにビールを注いだタンブラーを入れたらどうなるか。

そこで昨日、クリニックの洗浄機をこっそり自宅に持ち帰り、試してみました。あくまでも実験です。

するとこれが、ど迫力。スイッチを入れた瞬間、多量の泡が発生し、グラスから勢いよく吹きこぼれました。

超音波で発生させた泡は、とてもきめ細かくてマイルドでクリーミーです。

そして多量の泡を吹きまくったビールはどうなったかと言えば、気が抜けてひどく間抜けな味なのでした。

遠隔操作の真犯人

パソコン遠隔操作事件で、「真犯人」として公判中の片山被告の、冤罪の可能性が出てきました。

「片山氏を遠隔操作した」と言う「小保方銃蔵」なる人物が、メールで名乗り出てきたからです。

だから<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-378.html" target="_blank" title="前にも言った">前にも言った</a>でしょう。ネット犯罪を完全に立証することなど、もはや不可能なのです。

しかしここで、小保方銃蔵氏については、4つの可能性を考えておく必要があると思います。

(1)真犯人説:片山氏を踏み台にした二重の遠隔操作によって、完全犯罪を目論んだ、本当の真犯人。

(2)踏み台説:本当の真犯人によって遠隔操作され、今回のメール送信の踏み台にされた被害者。

(3)愉快犯説:ただの悪ふざけ。結果的に片山氏には有利に作用。片山氏を支援する意図もあるかも。

(4)片山氏説:小保方氏=片山氏。操作の攪乱を狙って、今回の小保方メールを送信。

今後、小保方銃蔵を名乗った人物が特定できたとしても、それが真犯人だかどうだか。

どれほど詳細な「証拠」が出てきても、すべてが遠隔操作され工作されたものかもしれないからです。

そう考えてみると、デジタルデータというものは今後、証拠としての価値を失うかもしれませんね。

ちなみに私の予想は愉快犯説。だって小保方銃蔵ですよ。明らかにふざけてるでしょう。

パイオニア再建

パイオニアが、AV機器事業を売却する方針だと、報じられました。経営立て直しのためです。

昔からの音響機器メーカーだけに、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-795.html" target="_blank" title="オーディオ好き">オーディオ好き</a>だった私には、残念なニュースです。

70年代から80年代初頭はオーディオ全盛期。自分で機器を組み合わせる「コンポーネント」が普通でした。

メーカーごとに特徴があり、定番商品や新製品を、いろいろ調べて選定する作業がまた、楽しかった。

私の場合、アンプは山水、チューナーはトリオ、カセットデッキはナカミチにしたかったけど結局アイワ。

プレーヤーはテクニクス、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-283.html" target="_blank" title="オープンリールデッキ">オープンリールデッキ</a>はTEACとAKAIのものを購入。

そして、音質を左右する音の出口として、私がこだわったのがスピーカー。選んだのはパイオニアでした。

なぜならパイオニアは、もともとスピーカーを作る会社だったからです。

パイオニアはその後、オーディオ機器全般、LDプレーヤー、カーナビ、そしてプラズマTVと躍進します。

今では幻の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-874.html" target="_blank" title="Mac互換機">Mac互換機</a>」をパイオニアが発売したときには、その音質の良さが特異的でした。

しかしオーディオブームは去り、LDは終了、プラズマも衰退。音楽はイヤホンで聴く時代になりました。

パイオニアは、断腸の思いでAV機器事業を売却するのでしょう。今後は車載向け機器に専念するようです。

山水もアイワもAKAIもナカミチもとっくに消え失せ、テクニクスやトリオのブランドもなくなりました。

オーディオ機器の老舗のひとつ、パイオニア。カーナビ製造に特化するとは、ちと寂しいですね。

放射線で鼻血

漫画「美味しんぼ」で描かれた、福島における鼻血の描写が、激しく批判されています。

この「鼻血漫画」の問題点は、おもに次の3つでしょうか。

(1)医学的裏付けがなく、常識的には誤りと考えられる

(2)誤りと判明したとしても、風評被害が懸念される

(3)漫画の鼻血描写自体が、福島県民の心情を傷つけた

双葉町の前町長が、自らの鼻血をFacebookで公開するなどしていますが、被曝との因果関係は不明です。

鼻血の報告例が、前町長ただ1人だけというのも解せません。客観性に乏しいと言わざるを得ません。

原作者の雁屋哲氏は、「反論は、最後の回までお待ち下さい」と言っているようです。

しかし、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-849.html" target="_blank" title="「明日ママ」問題">「明日ママ」問題</a>でも書いたように、その時点で納得できる説明をしなければ、誤解を生みます。

お待ち下さいとは、内容を取り繕うストーリーに書き換えるための、時間稼ぎとも受け取られかねません。

いずれにしても、今回の鼻血漫画は、世間に対して意見を主張する方法としては問題があります。

しかしここは敢えて、万に一つでも、鼻血が事実かもしれないという可能性も、考えておくべきでしょう。

科学というのはそういうものです。科学的飛躍は、それまでの常識を疑うところから始まります。

そういった意味で私はまだ、STAP細胞の存在の可能性を信じているのですが、どうでしょうかね。

健康食品の機能性表示

安倍首相が「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-569.html" target="_blank" title="健康食品">健康食品</a>の機能性表示を解禁します」と明言しました。

しかしこれは、規制緩和による市場活性化が狙いであって、国民の健康増進のためではありません。

病気を克服した安倍首相なので、医療への理解が深いと期待してましたが、どうも違う感じ。

少なくとも、医療従事者には、思いのほか優しくない。

今晩の「クローズアップ現代」では、健康食品を製造しているニッスイを取材していました。

企業側は、有効性がはっきりしているのに「機能表示」ができないので困っている、という言い分です。

ニッスイの「海の元気EPA」は、1日分4錠当たり、EPA332mg、DHA142mgが含まれているようです。

オンラインショップの価格を調べてみると、1日分が130〜140円。

実はEPAやDHAは、医薬品としても販売されていて、私も高脂血症の方によく処方しています。

持田製薬の「エパデールS」は、1日にEPAが1800mgも摂れて、保険が効くので1日分が約71円です。

武田薬品の「ロトリガ」には、EPA930mgとDHA750mgが含まれていて、3割負担だと1日78円程度です。

いずれも、健康食品よりも有効成分含有量が多く、しかも安い。ジェネリックを選べばもっと安くなります。

このように科学的根拠がはっきりしている薬は、きちんと医薬品の処方を受けるのが得策です。

その反対に、根拠のあいまいな薬にその有効性を誤解させるような表示を認めることには、疑問を感じます。

今まで通り、「個人の感想です」というテロップとともに、イメージCMを流す程度で良いのでは。

ガラ軽

「ガラ軽」は、以前からあった言葉なんでしょうか、私はおとといの新聞紙面で初めて目にしました。

軽自動車は、日本独自の規格の自動車であり、普通車と並行して、進化し続けています。

そこで、日本の携帯電話「ガラケー」をもじって、軽自動車を「ガラ軽」と揶揄することがあるそうです。

うまいじゃないですか。誰が思いついたんでしょうね。座布団2,3枚相当です。

しかしスズキの社長は、それがお気に召さないらしく「ガラ軽とはガラッパチが言うことだ」と怒ってます。

ちょっと意味不明ですが、鈴木社長、そう悪い呼び名でもないと私は思います。

ガラパゴスというのは、隔絶された環境の下で独自の進化を遂げ、世界から孤立したことを例えた言葉です。

必ずしも悪い意味ではなく、問題はこれが、世界に放出されたとき通用するか、ということです。

ケータイは、独特の通信規格や販売様式などによって、外国企業の参入を阻んできました。

その間に、盛りだくさんの機能がどんどん進化しましたが、少なくとも日本でしか通用しないものでした。

ところが日本の軽自動車は小回りが利いて性能が良く、インドや東南アジアで販売を拡大しているそうです。

軽自動車は排気量660cc以下と規定されていますが、少し前までは550cc、その前は360ccでした。

私が生まれた頃、自宅の車は「マツダ R360クーペ」、その次が「マツダ キャロル」でした。

キャロルは、スバル360と双璧をなす、昭和30年代半ばの日本ではメジャーな車種だったと思います。

その小っちゃなミニカーみたいな車に家族4人で乗って、あちこちに出かけていたことを思い出します。

大人になり、そこそこの車に乗るようになりましたが、幼い日のキャロルの記憶は忘れられません。