福井地裁が、関西電力大飯原発3,4号機の運転差し止めを命じる判決を下しました。曰く、
「生命、身体、精神、生活に関する利益は人格権であり、これを超える価値を他に見出すことはできない」
「原子力発電所の稼働は経済活動の自由に属するものであって、憲法上は人格権よりも劣位に置かれる」
この判決を聞いて思い出すのは「人の命は地球より重い」という命題です。
数式で書くと、(1)「人の命>地球」 となります。
ここで右辺を、(2)「地球=人の命+人の命以外」 と分割することができると仮定します。
(1)と(2)より、「人の命>人の命+人の命以外」 となります。
その結果、「人の命以外」が負の値をとることになり、常識に反します。
よって背理法により、式(2)の仮定は誤りであると証明されます((1)は正しいとの前提で)。
つまり、人の命は、地球には含まれていないということです。
これによって、(3)「地球=人の命以外」 ということがわかります。
冒頭の命題を、(4)「人の命>人の命以外」 と書き換えれば、論点がはっきりしてきます。
判決文の趣旨を突き詰めると、この命題になるのかもしれません。