今日も雨です。最近、雨の日が多いですが、梅雨入りはむしろ平年よりも遅くなると予想されています。
それというのも今年は、5年ぶりにエルニーニョ現象が発生しそうだからです。しかもかなり強いそうです。
エルニーニョが起きると、日本では梅雨入りが遅くなり、冷夏になると言われています。
「ペルー沖の海域の海水温が、平年と比べて高いことを、なんとか現象と呼んでいます」
先日たまたま見ていたNHKのおはよう日本で、気象予報士の方がこのように切り出しました。さらに続けて、
「それは何現象でしょうか? ラニーニャか、エルニーニョか、ペペロンチーノか」
ユーモアです。NHKが朝からユーモアです。まあしかし、こんなボケは民放に任せておけばよろしい。
それにしても、太平洋赤道域東部の海水温が上がると、なぜ日本が冷夏になるのか。
「風が吹けば桶屋が儲かる」式にも聞こえるそのメカニズムの、小学生向けの説明を考えてみました。
地球は自転しています。赤道の真横から地球を見たとすれば、左(西)から右(東)へと回転しています。
赤道付近は暑く、温められた空気が上昇して南北に向かい、やがて空気は冷えて降りてきます。
降りてきた空気は、ぐるっと回って赤道に戻って来ます。こんどは低いところを通るので、風となります。
この風は、まっすぐ赤道に向かっているつもりなのに、地球が自転しているものだから、西向きにずれます。
このようにして赤道付近では、いつも風が東から西に向かって吹いています。これを「貿易風」といいます。
貿易風が海面に吹き付けるので、暖かい海水は西向きに流れ、太平洋西部には海水温の高い海域ができます。
この海域から上昇した空気が北上し、日本付近に降りて太平洋高気圧となり、日本に暑い夏をもたらします。
エルニーニョで太平洋東部の海水温が高いとき、その分、太平洋西部の海水温は平年よりも低くなります。
貿易風が弱まるからこうなるのか、エルニーニョが起きるから貿易風が弱まるのか、よくわかっていません。
ともかくその結果、太平洋西部の上昇気流は弱まり、太平洋高気圧も弱まるので、日本は冷夏になると。
冷夏は電力問題的には好都合ですが、個人消費が減るのでアベノミクス的には不都合かもしれませんね。