人体ハッキング

「医療機器ウイルス感染」 目を引くニュース見出しです。

不十分な滅菌操作や、違法な再使用によるウイルス感染を、すぐに連想しました。

過去の集団予防接種での「注射器使い回し」によるB型肝炎ウイルス感染が、いま問題になっています。

と思ったら、コンピュータウイルスのことらしいです。情報処理推進機構の報告による事例等をあげると、

(1)心臓カテーテル検査装置がウイルスに感染し、検査室を閉鎖する羽目になった

いまやどのような装置でも、ウイルス感染の脅威にさらされている点では、例外はなさそうです。

(2)インスリンポンプのシステムに実験的に侵入し、ポンプを停止させた

糖尿病患者に装着された機器ですが、勝手に注入を止めたり速度を変えられちゃたまりません。致命的です。

(3)心臓ペースメーカーにハッキングし、内蔵プログラムを書き換える実験に成功した

ハッキングされたペースメーカーは、近隣にある別の機器に「感染」を広げることまで可能だったそうです。

人工心臓や人工網膜など、将来さまざまな機器が体内に埋め込まれることになるのは、間違いありません。

そのメンテナンスは、体外から無線で行うしかないので、どうしてもハッキングの標的になり得ます。

最近「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-609.html" target="_blank" title="ウエラブルデバイス">ウエラブルデバイス</a>」のセキュリティーが心配されていますが、それどころではありません。

体内に埋め込まれた「インプランタブルデバイス」がハッキングされるなど、もはや「人体ジャック」です。

風疹抗体の無料検査

風疹抗体価の無料検査が、今月始まりました。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-554.html" target="_blank" title="昨年の大流行">昨年の大流行</a>を受けて、国を挙げての風疹対策の一環です。

無料検査の対象は、

(1)妊娠を希望する女性

(2)妊娠を希望する女性のパートナーなどの同居者

(3)風疹抗体価が低い妊婦のパートナーなどの同居者(抗体検査歴、接種歴、既往歴のある者を除く)

の3つとなっていますが、これらの条件は、最大限に広くゆるく解釈してよいと思われます。

ただし、今年度限り。こういうところがケチですね。

しかも風疹の流行はほぼ終息し、ホットな話題が麻疹の流行に移ってしまった今、チグハグ感は否めません。

厚労省は昨年8月に基本方針を打ち出したのですが、予算の兼ね合いで今になったのです。その目標は2つ。

(1)<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-292.html" target="_blank" title="先天性風疹症候群">先天性風疹症候群</a>の発生をなくす

(2)平成32年までに風疹を排除する

平成32年というのはもちろん、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-705.html" target="_blank" title="東京オリンピック">東京オリンピック</a>が開催される2020年のこと。

オリンピックを目標にしたモチベーションというのは、1964年のときと同じです。

今回は、海外の人々を迎える前までに、日本の感染症対策を「近代化」しておこうというわけです。

それならば厚労省の方、現在流行しつつある麻疹についても、風疹と同様の対策を講じませんか。

いま手を打てば、風疹の二の舞は避けられそうですが、それとも、もう少し大流行するまで様子を見ますか。

生野菜ジュース

「ヘルシオ ジュースプレッソ」が届きました。例の、低速圧搾方式の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-921.html" target="_blank" title="スロージューサー">スロージューサー</a>」です。

内部を見ると、らせん状の臼が材料を巻き込んで潰していくような構造で、後片付けが面倒くさそう。

手始めに、イチゴとバナナのジュースを作ってみました。

材料を上から次々に投入すると、右の出口からジュースが溢れ出し、左の出口からは絞りカスが出てきます。

このジュースが、旨い。ついでに絞りカスも、ヨーグルトにかけて食べてみましたが、これまたイケる。

そうなると次は、本来の目的、ブロッコリージュースということになります。

ネット検索すると、茎の生ジュースは良くない、とのことなので、先っぽの緑の部分だけを使いました。

これにバナナとキウイも加え、材料を投入していくと、黄緑色のジュースが絞り出されてきました。

そのジュースよりも多量に出てきたのは、もちろん、絞りカスです。見た感じ、ブロッコリーそっくりです。

恐る恐るジュースを飲んでみましたが、これが青臭くない。そこそこ旨い。キウイを混ぜたのが正解でした。

勇気を出して、絞りカスも食べてみましたが、これが青臭くない。そこそこ旨い(同じ表現ですみません)。

そんなわけで結局、ジュースと絞りカスを全部混ぜてドロドロの状態にして、美味しくいただきました。

これからは毎日、この要領でブロッコリーを食べることにします。MMTS摂取には最適でしょう。

最後に混ぜるのなら、ジューサーじゃなくてミキサーでよかったんじゃないの? とか言いっこナシです。

糖尿病の新薬

新しい糖尿病治療薬(経口血糖降下薬)、その名も「スーグラ錠」が、本日発売されました。

「スーダラ節」を思い出してしまうネーミングが残念ですが、薬としては、かなり画期的です。

何しろこれまでの薬とは、まったく異なる効き方(作用機序)だからです。

これまでの糖尿病治療薬を分類すると、以下の4つでした。

(1)インスリン(注射薬)

(2)インスリンの分泌を促進する薬(内服薬)

(3)インスリンの作用を改善する薬(内服薬)

(4)炭水化物の吸収を遅延させる薬(内服薬)

細かく分類すればもっとややこしいですが、ザックリと言えばこの4つ。

ところがスーダラ、じゃなくてスーグラは、これらのどれにも属しません。

腎臓に作用して、尿から糖を排泄する薬です。尿糖が出れば出るほど、血糖値が下がります。

尿糖という、糖尿病の主要症状を逆手にとって血糖値を下げるところが、この薬の面白いところです。

さらに、この新薬に期待されている「裏の」効果があります。それは体重減少です。

糖をどんどん排泄するということは、食事の糖質制限をしたことと結果は同じだからです。

この薬はすでに欧米では使われていて、内臓脂肪を減らす効果が出ているとのこと。

もしも私が糖尿病になったときには、真っ先に飲みたい薬です。

埋却処分

多良木町の鳥インフルエンザ騒動では、11万2000羽の鶏が「埋却処分」されたと報じられました。

埋却処分という字面から、その意味はすぐに理解できますが、私は少し聞き慣れない気がしました。

「殺処分」よりはマイルドな表現ですが、意味するものは同じでしょう。

と思ってたら、今朝の毎日新聞には「殺処分した鶏は16日までに現地で埋却処分する」と書かれてます。

なるほど。厳密には、「埋却処分」は埋めることだけを意味するようです。

しかし、多くのメディアが埋却処分という言葉を使うときは、殺処分の意味も含んでいるはずです。

おそらく、殺処分という不穏当な表現は、なるべく避けたいのでしょう。

殺処分という言葉はもともと、「家畜伝染病予防法」に出てくる用語のようです。

しかし、その第十六条には「と殺の義務」と書かれているのに、第十七条は「患畜等の殺処分」という表現。

文章の流れからは「と殺処分」が自然なのに、何の脈絡もなく登場したのは「殺処分」という言葉なのです。

そもそも、殺処分という言葉には、日本語として違和感を感じます。なにか不完全で気持ちが悪い。

埋却処分を「埋処分」、焼却処分を「焼処分」と言うようなものです。

となると、殺処分の完全形は「殺却処分」と考えられるかもしれません。これ、使えませんかね。

ブログ更新連続2年

このブログも最近は毎日書いていますが、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-559.html" target="_blank" title="連続更新記録">連続更新記録</a>が、今日でちょうど2年となりました。

毎日更新って、それなりの「偉業」と言えるでしょうか。

そんなことより、オマエの「医業」はどうなっとるのか? というツッコミは受け流します。

今日のブログのURLの後半は、/blog-entry-924.html、となっています。

通算で924本目の投稿ということを表しているようですが、しかし本当は、923本目なのです。

何も内容を書かないうちに、間違えて「投稿」ボタンをクリックしたことが1回あり、欠番になっています。

それが何番目かは秘密にしておきましょう。

タイトルは重複しないように気をつけていますが、うっかり同じタイトルにしてしまったことがあります。

それが何なのかも秘密にしておきましょう。

新たなブログを書くとき、私が真っ先にチェックするのは、タイトルと内容の重複です。

同じネタを取り上げて、同じ切り口で書いてしまったんじゃあ、話になりませんから。

そのかわり、同じテーマを別の見方で書くことは、時々あります。ていうか、しばしばあります。

今後毎日更新を続けると仮定すると、6月30日には、通算1,000タイトル目を達成することになります。

さらに、通算2,000タイトル目は、2017年の3月27日です。

そして、記念すべき通算10,000タイトル目は、2039年の2月20日。私が78歳の時です。頑張ろうっと。

電磁気力とリニア

物理学的には、私の周囲には、基本的に4つの力が作用していると考えられます。

(1)電磁気力(スマホから発する<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-503.html" target="_blank" title="電波">電波</a>とか、電子レンジから漏れてくる電磁波などによる作用)

(2)重力(自分の肉体に作用する重力をいかに減量するか、これがなかなか難しい)

(3)強い力(厚労省、税務署、家人など、私をとりまく力)

(4)弱い力(私の力)

電磁気力、という言葉から受ける印象で真っ先に連想するのが、私の場合は「リニアモーターカー」です。

離れたところに力を及ぼす<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-491.html" target="_blank" title="磁石">磁石</a>には、子どもの頃から興味がありました。

その磁石の反発する力で浮き上がって走るなど、夢の乗り物でしたが、それがついに実現しつつあります。

安倍首相が一昨日、ケネディ米大使とリニアに試乗して、最高時速500キロを体感したとか。いいなぁ。

山梨のリニア実験線の区間は、42.8キロ。どうせなら、42.195キロにすればよかったのに。

本来リニアモーターカーの特徴は、電磁力で推進することであって、浮上することではありません。

しかしどうしても、車体が浮き上がることにいちばん、未来的なものを感じます。

飛ぶイメージに近いからかもしれません。

そのリニアを浮かせているのは、現在は、車体と「軌道底面」との間の磁石の反発力ではないようですね。

初期の宮崎実験線ではそうでしたが、山梨実験線では「軌道側壁」の電磁石が車体を浮かせているそうです。

簡単に言えば、側壁下方の電磁石が反発力を、側壁上方の電磁石が吸引力を、車体に及ぼす仕組みです。

となると高速走行中は、側壁さえあればいいので、もはや地面は不要。これこそ飛ぶイメージ。未来的です。

新旧OS

「Windows XP」の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-918.html" target="_blank" title="サポート終了">サポート終了</a>については、周知不足だったと不満の声が上がっているそうです。

情報として告知されてはいても、その重大性が伝わっていなかったと、そういうことなのでしょうか。

もっと、ユーザーに危機感をあおる必要があったのでしょうか。

しかし私に言わせれば、2世代も3世代も前のOSを使うこと自体が、論外です。

新しいOSには、単に機能の刷新だけでなく、セキュリティー上の進化も含まれるからです。

とか言いながら実は私も、使用している全部のMacが、最新のOSというわけではありません。

最新のOS X <a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-616.html" target="_blank" title="Mavericks">Mavericks</a>(10.9)を導入しているのは3台のみ。残りの5台は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-171.html" target="_blank" title="Mountain Lion">Mountain Lion</a>(10.8)です。

これには電子カルテとの兼ね合いがあるので、仕方ないのです。

この旧OSの5台では、OSのアップデートを勧めるアラートが、うるさいぐらいにたびたび出てきます。

Appleは、MacのOSを最新のものに変えさせたいのです。そのためにMavericksは無料になりました。

またMacユーザーの側にも、最新OSを追い求める傾向があります。

ある調査によると、現在のWindowsのシェアの内訳は、7>XP>8>Vistaの順で、7が圧倒的だそうです。

一方でMacの場合、最新のMavericksが最大シェアです。

最新OS率が高いことは、Macにセキュリティー上のアドバンテージをもたらすことにもなります。

ユーザーの絶対数が少ないことが、Macの小回りの良さを生んでいるとも言えるでしょう(負け惜しみ)。

ブロッコリーの効果

ほぼ毎晩<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-68.html" target="_blank" title="ブロッコリー">ブロッコリー</a>を1株食べる習慣が、少なくとも3年以上続いています。

これって、ギネス申請は可能なんでしょうか。いやしかし、たまに食べない日があるからダメですね。

先週の「ホンマでっか ! ? TV」では、ブロッコリーべた褒めでした。とくにその「抗がん効果」がすごいと。

この手の番組の内容を鵜呑みにするのもアレですが、ブロッコリーの発がん抑制作用は、よく聞きます。

「メチルメタンチオスルホネート(MMTS)」という成分が、いいらしい。

ところが、です。抗がん効果を期待するなら、ブロッコリーを茹でてはダメだと。

生のブロッコリーを「スムージー」にするのが良いと、うさん臭そうな亀井眞樹という人が言うのです。

ショックです。私は今まで毎日、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-239.html" target="_blank" title="茹でて">茹でて</a>食べてました。それに、スムージーって、いったい何なの? 

調べてみるとスムージーとは、果物と野菜などをミキサーで混ぜたものらしいですね。初めて知りました。

よろしい。では私も、ブロッコリーのスムージーとやらに挑戦しますか。

ところがさらに調べてみると、スムージーよりも、フレッシュ野菜ジュースの方がよさそう。

ジュースには繊維質がないので飲みやすく、有効成分(MMTSやビタミン類)をたくさん摂取できます。

そうでなくても最近、胃もたれがして、ブロッコリー1株食べるのが少し重荷なんですよね。

そんなことを考えていた折も折、今朝の日経で「スロージューサー」の特集記事を発見。神の啓示か。

石臼のような構造による低速圧搾方式のジューサーで、食材に熱が加わらないのが特徴とのこと。

これはまさに、MMTS摂取に最適じゃないですか。

日経のオススメは、シャープの「ヘルシオジュースプレッソ」。なかなかオシャレで良い感じ。

Amazonで見てみると「1点在庫あり」と。なぬ、ラスイチ? 冷静さを失って、発注してしまいました。

フェリチン

NHKの「ためしてガッテン」が疾病を取り上げるときは、そのメカニズムをわかりやすく説明してくれます。

ただし、本論に入るまでの前置きが長すぎ。さらに一昨日の放送は、ツッコミどころが多かった。

まず冒頭に「隕石」の模型が登場。そしてその隕石の成分が、からだの不調に効果があると、ぶち上げます。

そんな「宇宙的な」薬が効くと言われても、どうやって入手しますか、とツッコミを入れるのが正しい見方。

画面にはその「万能薬」の錠剤が登場。隕石から抽出された成分がこれなのか。市販されているのか。

ところが一瞬チラッと「フェロミア」という商品名が見えてしまいました。ふつうの鉄剤(造血剤)ですな。

テーマは予想通り「鉄」のようです。さてこれから番組はどう盛り上がるのか、心配になりました。

番組中盤になって、ついにキーワードが登場。それが「フェリチン」です。

司会の志の輔が「フェリチンって、聞いたことありますか」と、回答者3名に向かって尋ねます。

回答者の皆さん、ツッコミどきは今ですよ。なのに3人とも、ボンヤリしています。

やむにやまれず、志の輔が「ロシアの初代大統領じゃありません」と自己ツッコミ。

出演者の皆さん、少しぐらい打ち合わせとかしとかないとダメでしょう。民放ではあり得ない展開です。

番組中では、フェリチンを「鉄を貯蔵するカゴ」のように表現していましたが、これでは誤解を招きます。

「鉄を貯蔵したカゴ」と言うべきです。重要なのはカゴではなく、あくまで鉄なのです。

赤血球のヘモグロビンを作るとき、その材料となる鉄は、フェリチンから補給されます。

鉄が欠乏してフェリチンが不足してくると、ついに造血できなくなり、貧血(鉄欠乏性貧血)となります。

ここで鉄剤を内服してフェリチンが少し増えると、真っ先に貧血が改善しますが、まだ貯蔵鉄は不足です。

貧血ではないけどフェリチン不足、つまり鉄の備蓄に余裕が無い状態を「潜在性鉄欠乏」といいます。

この状態では、さまざまな体調不良が起きるとされています。

残念ながら、番組ではその部分が説明不足で、視聴者によく伝わらなかったと思います。