新しい糖尿病治療薬(経口血糖降下薬)、その名も「スーグラ錠」が、本日発売されました。
「スーダラ節」を思い出してしまうネーミングが残念ですが、薬としては、かなり画期的です。
何しろこれまでの薬とは、まったく異なる効き方(作用機序)だからです。
これまでの糖尿病治療薬を分類すると、以下の4つでした。
(1)インスリン(注射薬)
(2)インスリンの分泌を促進する薬(内服薬)
(3)インスリンの作用を改善する薬(内服薬)
(4)炭水化物の吸収を遅延させる薬(内服薬)
細かく分類すればもっとややこしいですが、ザックリと言えばこの4つ。
ところがスーダラ、じゃなくてスーグラは、これらのどれにも属しません。
腎臓に作用して、尿から糖を排泄する薬です。尿糖が出れば出るほど、血糖値が下がります。
尿糖という、糖尿病の主要症状を逆手にとって血糖値を下げるところが、この薬の面白いところです。
さらに、この新薬に期待されている「裏の」効果があります。それは体重減少です。
糖をどんどん排泄するということは、食事の糖質制限をしたことと結果は同じだからです。
この薬はすでに欧米では使われていて、内臓脂肪を減らす効果が出ているとのこと。
もしも私が糖尿病になったときには、真っ先に飲みたい薬です。