NHKの娯楽番組

一昨日の衆院総務委員会において、日本維新の会の中田宏氏が、NHKの番組を「低俗」と断じました。

賛否両論というか、むしろ批判が集まっている中田氏の発言について、順番にたどってみましょう。

「NHKの番組が(中略)低俗になっていないか。(中略)もちろん、私が高尚な人間ではございません」

まずゎ「つかみ」です。場内の笑いをとることには成功しています。

「本当に民放を見てるとあまりにもくだらないなと思う機会が増えすぎております」

前段階として、まず民放をこき下ろし、次にNHKの攻撃に移ります。日本語が少し変です。

「これNHKがやる意味があるのかと思うような番組が、中には並んでおります」

中田氏がやり玉に挙げたのは、「ケータイ大喜利」「コントの劇場」「7人のコント侍」の3番組。

「何人か聞いてみると、いやぁNHKがわざわざやるような番組じゃないですよねと(中略)返ってきました」

NHKがやる意味があるのかどうか、この重要問題については、「何人かに聞いて」調査されたようです。

「NHKがやるべきことというのは(中略)民間がやらないことをしっかりとやってもらうこと」

私は、前述の3番組も含め、民放がやりそうにない少し実験的な娯楽番組を、NHKは作ってきたと思います。

「(NHKは)公衆の要望を満たすとともに文化水準の向上に寄与するよう、最大の努力をすること」

娯楽番組が公衆の要望を満たすのかと、中田氏は繰り返しお尋ねですが、それなりに満たすんじゃないの?

「ドタバタな番組は、民放でやってもらえば十分だと多くの視聴者は思います」

何を根拠に? まさか「何人かに聞いて」調べたのでしょうか。聞くに堪えない質疑になってきました。

中田氏って、ちゃんとした根拠やデータを元に、まともなコトを言う人だと私は思ってたのですが。

質疑の中盤で中田氏は、韓流ドラマについて難癖をつけます。その薄っぺらい話にムカつきます。

後半は、パラリンピック報道について、ちょっといい話をしますが、もはや後の祭りです。