極小論文

きのう書店で立ち読みしていて、久しぶりに驚くべき記述を目にしました。

朝日新聞の夕刊のコラム「素粒子」の執筆者だった、轡田隆史氏が言うには、

「100行を書いて、3行に削る」

どんだけ推敲するんですか。簡潔な文章を書くのが職業の方とは言え、さすがに削りすぎでしょう。

長短だけでもないですが、読みやすい文章は書くのが難しく、簡単に書けた文章は読みにくいものです。

で、思いついたのが、入学試験や就職試験などでよくおこなわれる「小論文」です。

なにかテーマを与えて、80分で800文字とか、100分で1000文字とかの文章を書かせるという試験。

あれって、採点が大変だろうなと思うのです。論文の評価が難しいし、なにより、読むのに時間がかかる。

だいたい、短い時間で規定の文字数まで膨らませようと苦労して書いた文章など、贅肉だらけです。

それに、テーマが一つでは、受験者に運不運が生じやすいのも問題です。

それよりも、短くて引き締まった文章をたくさん書かせる「極小論文」試験はどうでしょう。

たとえば5個のテーマを与えて、200字の文章を5つ書かせる、とか。ツイッター風に140文字でもいいかも。

この方法なら、受験者の知識や思考力を多角的に評価できるし、なにしろ採点が楽ですけどね。