ゴーストライター

世間をだまし続けていた佐村河内守氏の問題が、波紋を呼んでいます。

記者会見で釈明しているのは代理人だろうと思って見ていたら、驚いたことに、佐村河内氏本人でした。

どう見ても普通のオッサンだし、耳が聞こえないどころか、きわめて普通の質疑応答が行われていました。

彼の罪は、2つに分けて考えなければなりません。

(1)聴覚障害者と偽った

(2)作曲家と偽った

このうち(1)は許されない行為であり、厳しく非難されるべきです。

ところが(2)はどうなんでしょう。ゴーストライターなんていうのは、世間にあまたある話です。

作曲家と称して活躍していた佐村河内氏が表の顔なら、実際に作曲していた新垣隆氏は裏方です。

佐村河内氏は「佐村河内ブランド」の、言ってみれば「プロデューサー」だっただけの話。

一方の新垣氏も、自分を「スタッフ」だと自ら表現し、その役割をわきまえていたことを語っています。

ところが新垣氏が、だんだんとゴーストライターに耐えきれなくなった理由には(1)が大きいようです。

今回の件は、佐村河内氏の(1)の行為がエスカレートしてきたことが、最大の問題でしょう。

もっとも、純粋に音楽の芸術性を追求するのであれば、(1)も(2)も関係ないとは思いますが。