今年はどうも、スギ花粉症がひどいようです。
生まれて初めて花粉症を発症したと思われる方にも、今年はよく出くわします。
「花粉症かもしれませんね」と言うと、「私は花粉症ではありませんよ」と当惑気味です。
「今年から花粉症かもしれませんよ」と言えば、「いままで花粉症じゃなかったのに?」と驚かれます。
気持ちはわかりますが、花粉症は、中高年で発症することも珍しくない疾患なのです。
何十年もの間、花粉を吸い続けたあげく、「もう我慢ならん」と体が花粉拒絶に転じた結果ともいえます。
花粉症の治療法で一般的なのは「抗アレルギー薬」です。
内服薬や点鼻薬などがありますが、これらは体のアレルギー反応を実力で阻止する対症療法です。
一方で、花粉アレルギーそのものを生じなくするのが「アレルゲン免疫療法(減感作療法)」です。
少しずつスギ花粉に触れさせて、数年間かけて体を徐々に慣らしていく根治療法です。
昔からある治療法ですが、あまり普及していないのは、たびたび皮下注射をする必要があったからです。
ところがこのたび「シダトレン スギ花粉舌下液」が厚労省に承認され、保険適用となりました。
注射の必要がない舌下薬なので、花粉症治療に大きな進展をもたらしそうで、期待できます。
ただしこの薬を処方できるのは、日本アレルギー学会などが主催する講習会を受けた医師だけです。
次の講習会日程を調べてみると、5月10日(土)。開催地は京都。むむむ・・・