日本の大動脈

「日米同盟の『大手術』」

日米の防衛協力のためのガイドライン見直しを報じる、今朝の日経記事の見出しです。

思い切った政策断行時などに、このような「外科的表現」が用いられます。

「日本列島の『大動脈』」

新幹線とか高速道路とかの交通の幹線のことを、よくこのように言います。

しかし考えてみると「動脈」というのは、心臓からからだへと血液を送り出す経路のことです。

厳密には、心臓(東京)から末梢(地方)へ向かう「下り線」だけを、大動脈と呼ぶべきでしょう。

となると、地方から東京へ向かうルート、つまり「上り線」は、「大静脈」ということになりますね。

「日本列島の『大静脈』」

なんか、裏通りのような感じ。却下。

「大動脈の二重系化」

大動脈である東海道新幹線は、今年50歳。動脈硬化(老朽化)が進み、血流量(輸送量)にも限界が来ます。

おまけに体表面付近(太平洋沿岸)を走っているために、外部からの打撃(地震・津波)に弱い。

そこで体内の深い部分(内陸部)に、大動脈のバイパスを作ろうというのが「リニア中央新幹線」です。

腹部打撲(東海地震)には対処できますが、心臓発作(首都直下地震)には何の役にも立ちませんけどね。