「表」も無ければ「計算」も無いのに、表計算ソフト「Microsoft Excel」で書かれた文書をよく見かけます。
行の頭揃えなど、文書のレイアウトを整えやすいからでしょうか。気持ちはわかります。しかし邪道です。
ワープロソフトの多彩な機能を使いこなせていない人が、表計算で文書を書くのだ、と言う人もいます。
たしかにその通りなのですが、かくいう私も、1ページの文書は表計算ソフトで書いていた頃がありました。
80年代半ばの話です。当時パソコンと言えば、「NEC」の9800シリーズとほぼ同義語でした。
そのOSはもちろん、Microsoftの「MS-DOS」でした。Windowsの前身というより、まったく別物です。
そしてワープロソフトといえば、ジャストシステムの「一太郎」が定番でした。
ちょうど「巨人・大鵬・卵焼き」のようなニュアンスで、「NEC・MS-DOS・一太郎」だったのです。
そのころの表計算ソフトの定番は、Excelではなく、「Lotus 1-2-3」でした。
ある時私は、1ページの文書であれば、一太郎よりもLotusで書いた方が簡単だということに気づきました。
当時の一太郎のレイアウト機能は、あまり洗練されておらず、Lotusの方が直感的だったのです。
いま使われている「Microsoft Word」などは逆に、多機能すぎて使いづらいのでしょうか。
でも、ワープロの「タブ」や「インデント」を、Excelの「セル」で代用したのでは、応用が利きません。
おまけに、WindowsのExcelで作成した文書をMacで開くと、もう、文字がズレまくってヒドイです。
WindowsとMacで互換性のある、シンプルでクールなワープロソフトを、誰か作ってくれませんかね。