文章術の基本

「文章術」の本はあまり買いませんが、書店で目に留まると、立ち読みすることはよくあります。

それらによく書いてある「基本原則」を、私はあまり守っていません。たとえば次のような事柄です。

(1)「常体(である調)」か「敬体(ですます調)」かを統一すること

個人的には、常体の文章は無愛想で高圧的に感じます。だけど敬体で統一された文章はかったるい。

私自身は、敬体をベースに、常体もどきの「体言止め」を混ぜるのが好きです。

理由は2つ。文字数を減らすためと、文章を歯切れ良くするため。ちょうど、この行の文章がそれです。

(2)言葉やことわざは、その「原義」に忠実に正しく使うべき

でも私は、たとえ誤用でもそれが今風の解釈なら、敢えて誤用のまま使うことで今風の文章にしたい。

ある有名な文章術の本の中で、著者の竹内政明氏は、「こだわる」という言葉が嫌いだと言っています。

本来は「つまらないことに心がとらわれて、そのことに必要以上に気をつかう。拘泥する」の意味だと。

なのに「こだわりの食材」のような肯定的な意味での言い方は間違っているのだ、というわけです。

なんというか、柔軟性のないご意見です。竹内氏こそ、こだわっておいでなのでは?