ソフトとクラウド

「イラストレーター(Illustrator)」という、アドビシステムズ製の定番ソフトを、ご存じでしょうか。

プロのクリエーター御用達の描画(ドロー)ソフトです。「イラレ」と略して呼ぶと通っぽいです。

10年ほど前、学会発表用のスライドで図を作成するために、思い切って買いました。

開業前には、当院のロゴマークも、イラレを駆使して(苦労して)私が自作しました。

曲線の任意の部位の曲率を、自在に直感的に制御しながら作画できる「ベジェ曲線」には、ハマりました。

最近、広告の原稿を作るために、久しぶりにイラレを使うことにしました。

ところが、OSが新しすぎて手持ちのイラレのバージョンでは起動しません。では、新バージョンを買うか。

イラレはかなりの高額ソフトです。しょっちゅう使うワケでもないのに、購入するのはいかがなものか。

などと迷っていたら、イラレは今年、パッケージ版の販売が終了したことを知りました。

ソフトはクラウドと連携し、毎月一定額でライセンス認証を繰り返す「月額制」になったのです。

じゃあ広告をちょこっと作るために、1カ月分の利用料金を支払わなければならないのか。

そんなところで悩んでいたら「体験版」を発見。これ幸いと無料ダウンロードして、原稿を作ったのでした。

ところで昨日、アドビ社がセキュリティ侵害を受け、機密情報が大量に漏れたと報じられました。

なんと顧客のクレジットカード番号まで含まれています。顧客にはお詫びと対処法のメールが来るとのこと。

今回体験版で済ませた私には、関係ない話と思っていたら、本日アドビ社からメールあり。

「パスワードをリセットさせていただきました(中略)深く反省し謹んでお詫び申し上げます」と。

そういえば、10年前にID登録してたんだった。もちろんクレジットカード番号も・・・