毎日のように、成人の方が麻疹/風疹混合(MR)ワクチン接種のために来院されます。多くが<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-564.html" target="_blank" title="若夫婦">若夫婦</a>です。
風疹単独ワクチンが<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-554.html" target="_blank" title="品薄">品薄</a>のため、かわりにMRワクチンを接種していることは前にも書きました。
そのMRワクチンですが、厚労省はつい先日まで、ワクチンの供給量は十分だと言っていました。
ところがここにきて、MRワクチンも一時的に品薄になる恐れがあると言い始めたのです。情けない話です。
厚労省によると、今年4月と5月のMRワクチン(風疹単独含む)接種数は、それぞれ54万回と49万回でした。
年度初めには年長児の定期接種が集中するので、4月は45万回が定期接種で、任意接種は9万回だけでした。
ところが5月は、定期接種17万回に対し、任意接種が32万回と大幅に増加しました。
厚労省の試算では、6月以降の任意接種が月35万回の場合、8月中にMRワクチンは供給不足になるそうです。
甘いですねぇ。ヘタするとそれよりも早く品切れでしょう。
まず、風疹の患者数はうなぎ登りに増えています。接種希望者も、今後さらに増えると考えるべきです。
また、多くの自治体が接種費用の助成に踏み切ったり、助成の検討を始めています。
そのような地域では、接種者はますます増え、ワクチンの供給も集中するでしょう。
その一方で、熊本のような、助成を行っていない地域では、ますます供給不足になるような気がします。
MRワクチンは、こどもの定期接種ワクチンでもあるので、絶対に品切れにしてはなりません。
今回の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-292.html" target="_blank" title="風疹流行">風疹流行</a>は、昨年の夏ごろ始まり、大流行の兆しも見えていました。
その時点で、ワクチンの大幅な増産を始めたのでしょうか。
製造には時間がかかるというのなら、大流行に備えて日頃から十分な備蓄をしておくべきでしょう。
情けないことに、日本はまだ「ワクチン後進国」つまり「ワクチンで防げるはずの病気の流行国」なのです。
<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-23.html" target="_blank" title="麻疹">麻疹</a>がやっと減ってきたと思ったら、今度は風疹。昨年は2392人、一昨年も378人発生しています。
ちなみにWHOによると、この2年の米国における風疹発生数は、0人と4人、韓国でも27人と53人です。