なだいなだ氏が亡くなりました。
<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-152.html" target="_blank" title="1年半前">1年半前</a>に、北杜夫氏の訃報について書いたとき、なだいなだ氏を話題にしたことがありました。
彼のブログの中に出てきた「回れ右したらトップ」というフレーズは、私の座右の銘(候補)なのです。
「なだいなだ」というのは、もちろんペンネームです。
スペイン語で「何も無い と 何も無い」の意味だということは、よく知られています。
しかしそのスペイン語のスペルが、“nada y nada” であることは、今日になって私は知りました。
どうやら、“y” というのは “and” の意味だな、とわかります。フランス語の “et” みたいなもんですね。
とすると、“nada” はなんだろう。だいたい予測はつきますが、念のため辞書を引いてみましょう。
自宅に「西和・和西辞典」なんて持っているはずもないですが、今の時代、ネット辞書があります。
「excite翻訳」で “nada” を英訳してみたところ、“anything” と出ました。えっ、“nothing” じゃないの?
ためしに “nothing” を「西訳」すると、“nada” と出ます。でも “nada” の訳語は “anything” なのです。
それじゃあ “anything” を西訳するとどうなるのか。これが “algo” なんですね。まったくどうなってんの。
でもって “algo” を英訳すると、こんどは “something” だそうです。やられた。
結局 “nada y nada” は “something and anything” と言えなくもない。それもまた面白い解釈でしょう。
なだいなだ氏が亡くなった6月6日の未明、彼は「きつい一日」というタイトルのブログを書いています。
作家であり医師である彼は、最期のその日まで、自分の病状を書き続けました。まさにブロガーの鏡です。
ご冥福をお祈りいたします。