Macの新製品

いったいパソコンってものは、いつ買うのが買い時なのか。

「今でしょう」というツッコミが聞こえてきます。

「少し待てば、もっと良いものが発売される」という考え方に、私はほとんど同意しません。

パソコンというものは、毎年ドンドン性能が良くなっているので、いくら待ってもキリがないからです。

だから私のポリシーは「欲しいときに買う」であり、その結果、たびたび後悔してきました。

どういう因果か、私が買ったあとに<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-402.html" target="_blank" title="新製品">新製品</a>が出るのです。

さすがに学習したので、私はこの数年、ポリシーを変更しています。

それは「新製品が出るまで待ち、出たときそれが欲しければ(不要でなければ)すぐ買う」です。

これなら、自分が買った直後に新製品が出ることはあり得ません。

しかし、あとどのぐらい待ったら新製品が出るのか、それがわからなければ待ちようもないのでは?

大丈夫です。機種ごとの発売時期・周期をまとめたサイトが、ネット上にたくさんあります。便利ですね。

今回の私のターゲットは「MacBookPro」。新モデルが毎年発売されています。

2008年モデル以降の発売周期は、238日、308日、317日、474日とだんだん伸びているようです。

現行機種の発売は、353日前でした。う〜ん、微妙。そろそろかも。

再来週には、Appleの新製品がいっせいに発表されるというウワサなので、まずはそれを待ちましょう。

疑わしきは接種?

HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種後の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-264.html" target="_blank" title="副反応">副反応</a>(副作用)に関連した<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-592.html" target="_blank" title="報道">報道</a>が続きます。

このワクチンには批判的な意見を言う人も多い中で、厚労省は接種継続を決めています。

「予防接種副反応」というのは、ワクチン接種後に起きた有害事象をひっくるめたものです。

そこに「因果関係」の存在は必要なく、接種と事象の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-397.html" target="_blank" title="前後関係">前後関係</a>」さえあれば、副反応として報告されます。

因果関係が、科学的に否定も肯定もできない場合には、「因果関係は否定できない」という言い方をします。

するとたいていは「疑いがある」とか「疑わしい」というニュアンスで報じられます。

問題はここから。では、疑わしい場合に、国はワクチン接種をどうすべきなのか。

「疑わしきは国民(被接種者)の利益に」とするなら、その「利益」とは何を意味するのでしょうか。

(1)短期的利益:副反応の疑いが晴れるまで、一時的に接種を中止し、国民を副反応から守る。

(2)長期的利益:副反応の疑いが明確でないのなら、予防接種は続行し、国民を感染症から守る。

8年前、日本脳炎ワクチン接種後の重大な副反応を契機に、厚労省は(1)を選択しました。

2年前、ヒブワクチンなどの接種後に死亡例が相次いだときにも、厚労省は(1)を選択しました。

日本脳炎ワクチンの中断は、当時WHOから非難され、さらに3歳の日本脳炎患者が出て問題となりました。

ヒブワクチンの中断も1カ月で撤回。その間にヒブ髄膜炎を発症するこどもが出ました。

今回厚労省は、HPVワクチンについては(2)の対応をとっています。

日本脳炎ワクチンやヒブワクチンのときのミスジャッジに、懲りたのでしょうか。

同音異義語

日本語は「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-221.html" target="_blank" title="同音異義語">同音異義語</a>」が多いという特徴があります。

文字を見ればすぐ区別がつきますが、話し言葉では文脈によって判断しなければなりません。

パソコンなどの日本語変換システムも、人間と同じように、文脈で判断しているようです。

入力のしかたによっては、かなり正確に、同音異義語を変換してくれます。

たとえばこんな感じ。

「きしゃのきしゃがきしゃできしゃした」→「貴社の記者が汽車で帰社した」

どのような日本語変換システムを使っても、このフレーズの漢字変換はほぼ完璧でしょう。

変換の正確さを調べるときによく使う「定型文」なので、こっそり辞書登録させてある、というウワサです。

「かしつしたのはかしつでした」→「加湿したのは過失でした」

こんなにムシムシするのに、なんで加湿したんだ、除湿だろう、と怒られたときのセリフ(のつもり)。

「おしょくじけんをくばったおしょくじけんがおきた」→「お食事券を配った汚職事件が起きた」

「起きた」を加えなければ誤変換してしまいます。やはり文脈が大事です。

ここに挙げたような、長ったらしいフレーズを一発で変換するようなことは、普通しませんけどね。

笑える誤変換に「不意打ち」されると、ちょっと楽しくなりますね。同音異義語の多い日本語の面白さです。

そんな時、私はわざと何度も誤変換を再現してみたりするので、辞書が誤った学習をしてしまうのが問題。

ダイエー

イオン出身者が過半数を占める新経営陣が決まり、いよいよダイエーの再建が始まりました。

イオンと言えば、セブン&アイと並ぶ、小売業界の2強のひとつ。

しかしかつてのダイエーの方が、もっと勢いのある「小売業日本一」企業だったように思います。

学生時代に8ミリ映画を作ったとき、ショッパーズ福岡(ダイエー)の前でロケをしたことを思い出します。

当時の私にとって、天神に買い物に行くと言えば、ダイエーか<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-283.html" target="_blank" title="ベスト電器">ベスト電器</a>(本店)に行くことでした。

忘れられないのは「南海ホークス」がダイエーに売却され、福岡が拠点に決まったときのこと。

西鉄時代からのライオンズファンも根強い土地柄でしたが、ホークスが来てくれることに福岡は湧きました。

私は当時、平和台球場の近くに住んでいたこともあって、何度か観戦に行ったものです。

2年目のダイエーホークスは、田淵監督になってますます弱くなりました。私も転居して福岡を離れました。

そんなわけで、私が球場でホークスを応援したのは、杉浦監督時代だけです。

今思えば、杉浦ダイエーホークスって、たったの1シーズン限り。かなりレアです。

その後福岡ドームができ、さらに王監督となり、ホークスはやがて黄金期を迎えます。

ところが親会社のダイエーは、経営が徐々に悪化。ドームを売り、ホークスまで手放し、あとは衰退の一途。

ダイエーが失敗したのは多角経営が原因ですが、そのおかげで福岡にはいくつか、副産物を残したようです。

なりすまし

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-124.html" target="_blank" title="Facebook">Facebook</a>で最近、まったく知らない方から「友達申請」を受けることが、時々あります。

そのほとんどが、いや全部が、怪しいです。

最近のそのような事例が3回続きました。その3名に共通するのは以下の点です。

(1)若い女性

(2)顔が同じ

ていうか、名前が違うのに顔が同じって、完全にアウトでしょう。

いやしかし、疑ってばかりでは世の中住みにくい。ここは性善説をとってみましょう。

3人の女性はみな私の知人なのに、私がそれを忘れているだけかもしれません。しかも三つ子。

いややはり、知らない人とは友達にならないのが原則。ネット社会は性悪説でいかねば。

と思っていたら最近、Facebookアカウント乗っ取りの話題が出てきて驚きました。その手口はこうです。

例えば前述した3人が、乗っ取り犯のダミーアカウントであり、その友達申請を私が承諾したとします。

犯人は私になりすまし、パスワードを忘れたふりをして、その変更手続きを行います。

その際Facebookは、本人確認のため、友達3人からの証明を求めるそうです。

ここでダミーの友達3人が登場。彼女らの証明によって、犯人は私のアカウント乗っ取りに成功するのです。

まてよ、それならば、私の友達が3人結託すれば、今すぐにでも私のアカウントが乗っ取られるってこと?

これってある意味、Facebookの致命的欠陥でしょう。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-166.html" target="_blank" title="5千人">5千人</a>近くの友達がいる安倍首相は、大丈夫でしょうか。

マイナンバー導入

「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」が、おととい成立しました。

これでいよいよ「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-99.html" target="_blank" title="マイナンバー">マイナンバー</a>」が導入されることになります。

共通番号制度は、個人情報の漏洩や、他人の番号を使う「なりすまし」が心配されています。

これを防止するためには、その番号が、その人の正規のマイナンバーかどうかを確認しなければなりません。

となると、顔写真付きの「個人番号カード」が必須です。できれば生体認証併用が望ましい。

しかし、マイナンバーを取り扱う役所の職員が不正に手を貸せば、これは防ぎようもありません。

公務員に限らず、業務上マイナンバーを扱う人はみな、その気になれば番号を盗み見ることが可能です。

将来、共通番号の利用範囲が拡大し、たとえば一般の医療機関でも使うようになったら、とくに心配です。

悪用や漏洩は違法行為ですが、バレなければ罰せられません。他の犯罪と同じことです。

つまり、罰則によって不正を防ぐことはできないのです。システムによって防がなければなりません。

そこで提案です。マイナンバーを不可視化するのはどうでしょう。存在するけど誰にも見えないのです。

番号は写真付きICカード内に記録され、本人も行政機関でさえも、それを知ることができない仕組みです。

カード利用時には、行政機関等の担当者は、顔写真を確認し、専用の端末にカードを挿入するだけです。

番号がどこにも表示されないまま、行政サービスのデータベースにつながり、必要な処理が行われます。

これって、良くないですか? 内閣官房の方。アイデア料はまけときます。

除細動器

「日田の思い出」第2弾。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-598.html" target="_blank" title="昨日も書いた">昨日も書いた</a>、日田の某救急病院の当直での話。

ある日曜日の昼、救急隊から救急車受け入れ要請の電話がありました。どうやら感電事故のようです。

この場合、心室細動という、致命的な不整脈に陥っている可能性があります。

もしそうなら、ただちに「電気的除細動」を行い、加えてさまざまな蘇生処置を施さなければなりません。

ところが困ったことには、その病院には、除細動を行うための装置(除細動器)がありませんでした。

これでは、救急車を受け入れたところで、肝心の救命処置ができません。

除細動器を備えた、ほかの病院を当たってもらうしかありません。

まさにこれこそが、救急車の「受け入れ困難」というべき状況です。受け入れたくても無理なのです。

なのにマスコミはこれを「受け入れ拒否」と呼ぶのです。

そして、このような対応が2,3病院続くと、「たらい回し」と言うわけです。

市内には規模の大きなS病院がありました。そこへ搬送するようにと、救急隊に伝えました。

すると1,2分後、また連絡あり。S病院の当直医は研修医なので、対応ができないとのこと。

この場合もまた、「受け入れ拒否」というよりは「受け入れ困難」と言うべきでしょう。

かくして私は、2台の救急車を同時に受け入れる羽目になりました。

1台目は、感電事故の患者さんを乗せた救急車。

2台目は、S病院から除細動器を運んできた救急車(ベッド上にうやうやしく除細動器が乗っていた)。

日田の祭り

日田市で今日、35.4度を記録し、今年全国初の猛暑日となったそうです。あそこはたしかに暑い。

住んだことはないですが、仕事(病院の当直)でしばしば滞在したことがあります。

その日田市で思い出すことが、いくつかあります。今日はそのうちのひとつを。

「日田天領まつり」という、日田市の豆田地区で行われる祭りがあります。

江戸時代の装束の人たちが、豆田町一帯の路上を練り歩き、踊り、またそれを見物する人たちで賑わいます。

道路は一定の区画が車両通行止めとなり、そこは行列や踊りのための広場と化すのです。

ある日、私が当直医として病院に向かっているとき、まさにその祭りは最高潮でした。

そして目的の病院は、車両進入禁止区域の中にありました。

私が車止め部分で途方に暮れていると、祭りの実行委員のような方が寄ってきました。

「ここからは入れません。迂回してください」

「救急病院の当直医なので、どうしても入らなければならないのですが」

「それでしたら、ゆっくりとお進み下さい」

私の表情がよほど切羽詰まって見えたのか、例外的に進入が許可されたのでした。

祭りの行列は、8列ぐらいの幅で、ず〜っと向こうの方まで連なって、全員が同じ踊りを踊っています。

そしてその行列に向かってゆっくりと車で接近する私を、人々は怪訝な顔で見ます。

その時です。奇跡が起きたのは。

祭りの列が、真ん中から真っ二つに割れたのです。踊っていた人々が、いっせいに道の両端に寄ったのです。

道路の中央には、私の車が進むべきひとすじの道ができ、それがず〜っと向こうまで、続いているのです。

モーゼもきっと、このような光景を見たことでしょう。

私がその道を、そろりそろりと進む間も、両側では踊りが続いています。

なるほど。ときどき道の両脇に分かれて踊るような、たまたまそんな踊りだったようです。

案の定、数秒もしないうちに、両側で踊っていた人たちはまた道路の中央に戻り、道はふさがれました。

私は車を止め、次に「割れる」タイミングが来るまで、踊りを見続けたのでした。

趣味とは何か

TV番組で「趣味」について論じていたので、ふと耳を傾けてみました。

それは「定年退職後の幸せのために、趣味を作っておいた方がいいのか」という相談への回答でした。

出演者(マツコ&有吉)の見解はともかくとして、そもそも趣味とは何なのか。

デジタル大辞泉によれば、「仕事・職業としてではなく、個人が楽しみとしてしている事柄」だそうです。

つまりポイントは2つ。

(1)仕事ではない

(2)楽しみである

仕事の定義をみると「生計を立てる手段として従事する事柄」とのこと。「事柄」が好きですね、大辞泉。

つまり(1)は、「生計を立てる手段ではない」と言い換えることができます。

「趣味が高じて本業になった」場合、それは(1)に反するので、もはや趣味ではないということです。

「趣味と実益を兼ねた」場合、その実益を生活費に充てるのであれば、やはり趣味ではなく仕事になります。

だけどその利益を遊興費にのみ使うというのなら、まだ趣味の範囲ということでしょうか。

でも儲かりすぎて忙しくなって苦痛を感じるようになったら、(2)に反するので趣味とは言えません。

健康増進や自己研鑽のために、決して楽しいとは思えない何かを続けることもあるでしょう。

これも趣味の定義に反します。

私の場合で言えば、毎晩ブロッコリーを食べることや、苦しみながら書くブログなど。

双子素数予想

数学上の未解決の難問「双子素数予想」の解決につながる論文が出た、と報じられました。

これは、11と13のような間隔が2である<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-364.html" target="_blank" title="素数">素数</a>のペア(双子素数という)は無限に存在する、という予想です。

ああそうですか、素数なんて私には何のかかわりもありませんけど、とおっしゃる方。それは大間違いです。

ネット上を飛びかう情報は、素数を利用して<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-160.html" target="_blank" title="暗号化">暗号化</a>されているからです。そのひとつが「RSA暗号」。

RSA暗号については、たくさんの解説サイトがありますが、その多くが数式や図表を含み、複雑難解です。

そこで今日は、思いっきり簡略化した解説に挑戦してみます。双子素数の話はまた後日です。

(1)たとえば、「3」と「33」という2つの公開された鍵を使って、17という数値を暗号化する場合

17を3乗したものを33で割った余り29が暗号。3と33が公開されているので、だれでも暗号化が可能です。

(2)秘密の鍵「7」を使って、受け取った暗号29を復号する(元の数値に戻す)

29を7乗したものを33で割った余りがなんと、元の数値17になるのです。7を知っていれば復号は簡単です。

ある数値を3乗して33で割った余りを、7乗して33で割った余りは、必ず元の数値になるというのがミソ。

このような面白いことが起きるのには、3と33と7に、一定のルールがあるからです。

まず、33は2つの素数の積であること。33=3x11です。

次に3は、それらの素数から1を引いた数の積の約数ではないこと。3は(3-1)x(11-1)=20の約数じゃない。

そして7は、3との積が、先の素数から1を引いた数の積+1の倍数になるように選ぶ。7x3=20+1です。

このようにすればなぜ(1)(2)が成り立つのか。それを私に聞かないで下さい。

もちろん、33という小さな数値では、33=3x11と簡単に<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-389.html" target="_blank" title="素因数分解">素因数分解</a>され、秘密の7はすぐバレます。

実際のRSA暗号では、33の部分には、300桁程度の巨大な数(=2つの素数の積)を用いています。

このぐらい大きな数になると、いまのコンピュータを持ってしても、素因数分解には年単位かかるそうです。

桁数の大きな素数の積は、それを素因数分解するのがきわめて困難。これが暗号に利用される理由です。

だから、効率的に素因数分解を行う方法が見つかったとき、RSA暗号は破られるわけです。

双子素数だとかの、素数を巡る謎が解明されるたびに、暗号業界はドキッとしているのでしょう(たぶん)。